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二回もざまぁされる予定の中ボス魔王妃様は自由に生きたい  作者: 明。


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思ったより深刻だった件

 色々とアクシデントというか想定外の事態か起きたものの別に悪いことだったわけではないようなので解散にならないかなと思ったのだが。


「ユアン、この場所のこと……聞いてくれるかしら」


「え、はい」


 とりあえずまた床に正座する。


「いや、説教とかではないから。とりあえず上に行くわよ。アンタもおいで。お茶とお菓子、好きだったでしょ」


「お言葉に甘えるのだわ」





 そんなわけで、オルネース様の私室に移動した。思ったよりこう、落ち着いた雰囲気。ウッドベースの家具は自然の色合いで精緻な彫刻があるもののアットホーム的。

 そんな室内でシンプルな茶器を慣れた手つきで扱うオルネース様。ここに来てからたまにこうしてお茶をふるまってくれるので、私の方もソファに座って大人しく待つことにした。


「ごめんなさいね。城の中でもさっきの場所以外だとここが一番警備も防音魔法も厳重なのよ。これから話すことは国家機密よ」


「んえ?」


「そうなのだわ。コッカキミツなのだわ」


 いやお前は絶対わかってないだろ。まあいいけど。


「そんな重大なこと話しちゃっていいわけ?」


「今後どう考えてもユアンの助けがいるからね。それにアンタを信じられなかったらアタシは間違いなく人間不信よ。この世でアンタほど信頼できる人間は居ないわ」


「ふぇ」


 いやその……どうしよう、嬉しい。マジ嬉しい。


「どういう反応なのよ」


「あばばばばばばばばば」


 お客様ー!お客様ー!!美形なの自覚してくださーい!!男性に免疫がないいたいけな元ヤン女子に軽々しく顎クイしないでくれよ!


「え、本当にどういう反応??」


「照れてるのだわ。モトヤン?はわからないけど、慣れてないから軽々しく触られると照れちゃうらしいのだわ」


「へ!?おま、バラすなよ!」


 こやつもポッポと同じく人の思考が読めるタイプだな!?慌ててベタもどきを捕獲しようとするのだが、ふわふわゆらゆらして見えるくせにとても機敏。おまけに飛べるので捕まえられない。


「あら……本当に可愛いわね、アタシの婚約者」


 そして、あたしの方がオルネース様に捕獲された。


「いや、この世で1番可愛げないです!ガサツでヤンキーですから!」


「ヤンキーが何かは知らないけど……アンタは世界一可愛いわ」


「あばばばばばば………」


 バッグハグして耳元でささやくのやめろくださいこのイケメンが!!まだレベル差があるのか、暴れても簡単に抑え込まれてるし!


「ふふ、初心なところも可愛いわよ、ユアン」


「だーから!可愛くなんかない!オルネース様のほうがキュートです!」


「あら……どうせなら、カッコいいと思われたいけど……悪くないわね。アタシがキュートだって言うなら、当然可愛がってくれるのよね?」


 顎を撫でないでえええええ!!綺麗でカッコよくて可愛くてセクシーとか、属性盛りすぎなんだよもおおおお!!


「一生大事にします!!」


「あら、うふふ」


 バックハグしたままなので表情は見えないが、ご機嫌なのだろう。岩壁から謎の花が咲いてるし。


「仲良しなのだわ」


「オルネース様はなれて!人前でいちゃつくの禁止!!」


「えー?まあいいわ……続きはふたりきりで………よね」


 セクシーボイス炸裂……!この人モテないとか嘘やん……!

 綺麗でカッコよくて可愛くてセクシー小悪魔あ!!


「ひゃい……」


 喧嘩に明け暮れ恋愛経験皆無の小娘には頷くことしかできなかった。


「ふふ、さて。そろそろ真面目な話をしましょうか」


 オルネース様の雰囲気が変わる。ざ、残念なんかじゃないんだからね!!そんな心を見透かしたのか、オルネース様は大変上機嫌だった。


 しかし、その後の話は深刻過ぎた。


 オルネース様の膨大な魔力がどこに使われていたのか。それが明らかになったのだ。今は私の魔力供給により保たれているが、オルネース様は出会った頃魔力が枯渇しかけていた。


 それは、あのベタに魔力を供給していたから。


 ベタはオルネース様の魔力を使ってずっと城の地下を浄化していた。あそこは魔法によって歪んでできたいわゆる穢れを集めているそうな。


「そもそもね、魔物も魔族も穢れに適応した生き物が進化した姿なのよ」


 魔王の本当の仕事は、その膨大な魔力をベタに捧げて世界を守ることだったのだ。


「だから、弱った魔王は勇者に殺され、その魔力はまた新たな器に宿るの」


 ラスボス戦はもはや魔力が枯渇して穢れに飲まれた状態だったということなのだろうか。


「納得いかねぇ……」


「そうねぇ。アタシとしても理不尽とは思うけど……やらなければ世界が穢れに飲み込まれちゃうし、相方が頑張ってるのにアタシだけリタイアすることもできなくてね」


「……魔王は皆優しいのだわ……」


 この情報が秘匿される理由もなんとなく解る。理解できても納得はいかない。


「そうだな。でもオルネース様にはあたしがいるから問題なし!」


 私というか、錬金釜スキルがあるからな!


「頼りにしてるわ、ホントにアンタって最高ね!」


 オルネース様にデコチューいただいてしまった!サービス過多なんだけど!?でもまあ……嬉しそうだし……と言い訳して素直に抱きしめられていた。このぬくもりはあたしが守る!!

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― 新着の感想 ―
[一言] あれ、飲んでたブラックコーヒーがいつの間にかMAXコーヒーになってる。誰か入れ替えたな!
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