久々の帰還!魔王城!!
本日は学校をサボって魔王様のお城に行く予定。まあ、一日サボったところで問題ないしねぇ。それもこれもユーリフィアンがしっかり真面目に通っていたから。あたし?えっと……てへ。察して!
そんなどうでもいいことを考えていたら、庭に魔法陣が出現した。来てくれたらしいので、ダッシュでお出迎えする。
「ユアン!迎えに来た……ぞ!」
オネエモードをかましそうになったが初対面の人々が多くいたからうまいこと切り替えたな、オルネース様!そして、あたしはそのままオルネース様に飛びついた。
「ありがとうございます!」
「おっと……!熱烈な歓迎だな」
結構な勢いだったのに、さすがはラスボス様。難なく受け止め片手抱っこしている。
「ユアン……」
「はうっ!」
ヤス兄に叱られる!慌てて降りようとしたが、オルネース様が許さない。
「我が妃は元気があって大変よろしい。さて、この場にいる者達が我が城で働きたいという者達か?」
「はい。私はオコシャス=ヒールと申します。ユアンの兄でもあります」
「ふむ。詳しくは我が城にて聞こうか」
パチン、とオルネース様が指を鳴らすとその場にいた全員が移動した。ここは……オルネース様の執務室だな。
「おお……!流石はオルネース様!私、こんなすごい魔法は使えませんわ!」
「うむうむ。そうだろう。もっと褒めてもよいぞ」
「あのぐらいならわらわもできる。我が君、わらわも褒めておくれ」
もふもふ姿のモクレンが甘えてきた。めちゃ可愛いのでよしよしする。モクレンもすごいんだなあ。
「モクレンもすごいですわ。申し訳ないですが、エルセオルネ様の手伝いをお願いできるかしら。正直、貴女ほど信頼できる人材はおりませんわ」
人族に友好的で頭脳労働向きの人材はこの魔族領において大変希少である。さらに信頼できるとなれば、お世辞抜きにモクレン一択だ。エルセオルネさんもいるが、彼はいざとなったら魔族というか魔王様につくだろう。彼はそれでいいのだけれども。
「ほほほほほほほ!我が君のご下命とあらば喜んで!さあさあ、エルセオルネ!前日に我が君が連絡していたのですから、当然なんの仕事を割り振るか考えていたのであろう?」
流石はモクレン。即座に仕切りだした。
「あのモクレンがやる気になるなんて……ユアン……恐ろしい子!」
オルネース様、オネエがチラリしてるよ?いいの??そして
詰め寄られたエルセオルネさんはガチビビリしている。
「ヒイイイイイ。こちらです!」
「……ふむ。我が君の兄上様。こちら、わかりますかな?」
「…………ええと……申し訳ないです……読めない……」
モクレンがヤス兄に書類を見せたが、ヤス兄が首を振った。
「やっぱり先ずは言語を統一しましょうよ」
そもそも、多すぎるんだよ魔族言語。あたしもまだちょっとしかわからないし、ぎゃうだかなんだか……人間に発音できない系統のモノもある。無理だ。途中からあたしは諦めた。
だってさ、最後の方になってくるともはや字というか連想ゲームみたいな感じなんだもん!!
「そうだな……もうこっちも面倒になってきたしなぁ。そうするか。今後の共用語は人族の公用語でいいか。彼らは当然読み書きができるよな?」
「もちろん!お兄様、最初のお仕事は読み書きを教えることになりそうですわね」
「え!?どういうことなん!?お兄様にもわかるように説明したってや!」
ヤス兄よ、動揺のあまり素の喋り方になってるぞー。
「はーい」
ヤス兄に現状のことを説明した。騎士達は困惑。ヤス兄は頭を抱えた。だよねえ、困るよねえ。魔族ごとに言語があることに関してはどの種族も譲らないから。そうでなくとも人間の受け入れに難ありなのに言語を人族の公用語にするなんて言ったら暴動が起きかねない………ん!?閃いた!!ビビっときたぞ!!
「オルネース様!!閃きましてよ!」
「楽しそうだな、我が妃よ。聞こう」
オルネース様のモフモフお耳にコソコソと囁く。
「あはははははは!!その発想はなかった!それはいいな!よし、早急に手配するとしよう!!魔族領全土に通達を!!んもう、本当にアンタってば最高だわあ!」
ええと、抱っこは嬉しいんですがね?オネエが出てるよ、オルネース様!!騎士さんたちが驚いてるから!
「あー、仕事増えた……。けどまあ、これは仕方ねぇかぁ。あ、すいません。とりあえず……お仕事ができるモクレン様、城の案内をお願いしまーす」
「うむ!わらわに任せるがよい!わらわは我が君の信を受けし者だからな!」
これから楽しくなりそうだな!ちゃっかりエルセオルネさんがモクレンを操縦している……。仕事を増やして申し訳ないが、これを乗り切れば絶対楽になるからね!!
ユアンの提案は次回を待て!なのでーす!




