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ウチの猫

あなたが好き。

作者: 三毛きな粉

短いです。

 

 あなたの腕枕が好き。

 だから、眠ってるあなたの腕にそっと身を寄せる。

 「重い」なんて女性に向かって失礼よ。

 「腕が痺れる」なんて、私が好きなら我慢して。


 眠る前に、私に触れて欲しいの。

 こっちを向いて、笑いかけて?

 なのに、あなたは肘をついてスマホばかり。

 悔しいから、邪魔するの。


 あなたの膝の上に乗せてもらうのが好き。

 たまにその手で触れて、撫でられて。

 凄く気持ちいい。

 もっとってねだっても、怒らないでね?


 あなたの背中も好き。

 広くて大きくて柔らかいその背中で、私もまったりすると、安心するの。

 「苦しい」なんて酷いわ。

 爪立てちゃうから。


 あなたと遊ぶのが好き。

 もっと私に構って?

 寂しいと、ぱんちしちゃうぞ?


 家でも仕事?

 何よ、パソコンなんて持ってきて……。

 家には仕事は持ち込みたくないって言ってたのに。

 嘘つき。

 トイレに言ってる間に悪戯しちゃうから。

 戻って、嘆いても遅いわよーだ。


 あなたの匂いが好き。

 思わず舐めたくなるくらい。

 私の匂いもあなたに移ればいいのに。

 だから、もっと私と一緒にいて?


 どこに行くのも一緒がいいの。

 だから、一緒に連れてって。

 行かないで。

 離れていかないで。

 置いていかないで。

 一緒にいてよ?

 寂しい、寂しいさみしい。さみ、しいよぅ。

 独りに、しないで。

 

 どこに行ってたの?

 私よりも大事なの?

 酷い、酷いわ。

 ……でも、どんなに寂しくても、我慢して待ってたの。偉いでしょ?

 だから、御褒美ちょうだい。

 

 カツブシくれにゃ!

 



お読み頂き、ありがとうございます。




お察しの通り、ウチの猫です。

仕事から帰って来たら、やけに可愛く見えて(飼い主馬鹿)癒されたので、感謝を込めて。

うむ。今日は、カツブシをやろう。


でも腕枕とパソコンの上に乗るのだけは、やめて欲しいんだ。

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