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無力を知っている転生者の日常  作者: ゴミ屋敷
2章 新人冒険者はじめました
66/72

66 持ち金は二千万、奴隷最高額は……

やっと、登場。

 奴隷たちは柵の内側にきれいに並べられている。貴族やシスター、冒険者たちはそれぞれを見ながら同じ向きに回っている。

(しっかり訓練されてる……。慣れてるだけか。貴族は見た目、冒険者はステータスを見ているようだ)

 俺もその流れに沿って奴隷を見て回る。最初に見た奴隷が持っている紙に書いてある情報を見る。


名前:シグマ

年齢:30

身体能力:C

魔力量:F

魔法練度:水 G


 この人を今度は鑑定する。


シグマ 人族 30歳


身体能力   C

身体能力適正 C

魔力量    F

適正魔法属性 水(F)

魔法練度 水 G


 次はその隣の金髪の少年だ。尻尾が……耳が……動物の耳が生えている。猫っぽいでも丸みを帯びた耳が……。目に生気がないのが気になるが子供はみんな似たようなものだ。


名前:グレイス

年齢:10

身体能力:F

魔力量:D

魔法練度: 炎 G 土 G


 すぐに鑑定する。


グレイス・ゴルティア 金虎族 10歳


身体能力   F

身体能力適正 SS

魔力量    D

適正魔法属性 炎(D) 土(D)

魔法練度 炎 G

     土 G


 この通り示されている能力値と俺が見れる内容にはかなりの差がある。まぁほとんどが限界かその近くまで育っていたが。

(……いや、待て待て待て。なんだよいきなりSSって。これはぜひ仲間にしたいな)

 こんな感じで実際のステータスを見ているとすぐに2時間弱が過ぎた。全体の7割くらいは見ることができた。

(さて、オークションへの参加可能回数は5回。グレイス君は確定として残りを誰に使うかを考える。まだ鑑定できていない3割の中にグレイス君のような奴隷がいる可能性もあるしな)

 そんなことを考えているうちにオークションが始まるようだ。

 何人かの奴隷のオークションが終わる。ほとんどがステータス順に金額がつく。魔法より身体能力が優勢ンされているように思えるのは購入者が貴族だからだろう。

(イケメンは心なしか金額は高い気がする。マダム達にねだられているのか……)

 例外は子供だ。今のところ14歳以下の奴隷のオークションには必ず教会のシスターと思われる人が参加している。大銀貨1枚から始まるオークションでいきなり大金貨1枚を宣言する。ちょっと空気読めと言いたい。ただ、ほかの貴族たちにそんな雰囲気はまったくない。冒険者たちにそんな金額は出せない。

 俺も一度参加して見たがあきらめた。目当てにどのくらいの金額がかかるかわからないからだ。

 次はグレイスの番だ。俺はすぐに参加を表明し最前列にいく。協会の人も参加を表明して舞台に上がる。

 やはり協会の人がいるといつもより参加人数が少ない。

 俺は少し待ちシスターが何も言わないのを確認すると手を挙げ声を上げる。……そもそもシスターの人こちらを見てます……。


「大金貨1枚!」

「はい。いきなり少年から大金貨1枚が出ました。協会の人に対抗してでしょうか。さて他にはありませんか?……無いようなので大金貨1枚で決定です」


 ……あっけなく落札してしまった。さすがに残金のほぼ半額はやりすぎだったかもしれないな。

 俺は手続きがあるとのことなので舞台の裏手に移動する。そこには最初に挨拶をした商人がいた。


「今回は購入ありがとうございます。奴隷を持った経験はございますか?」

「いえ、今回が初めてです」

「では、説明させて頂きます。途中で興味のある奴隷のオークションが始まりましたら中断してご参加ください」


 そういって商人は説明を始める。奴隷との契約は魔導具によって行われた。正確には魔導具によって魔導具によって。作られた魔導具はとても単純なもの。形状は首輪、効果は痛み。登録者が魔力を対をなす鍵状のアイテムに流すと首輪の装着者に激痛が走る。また、魔力の登録は血を持って行う。

 ほかにもいくつかあったが大体こんな感じだ。ちなみに一度解除するとその魔導具は効果を失うらしい。

 説明を受けている間にもオークションは進行していた。俺は買い取った奴隷についてこいと言い舞台がよく見える中心近くへと戻った。


「あの……ご主人様」


 死んだような目をして無言でついてきたグレイスがいきなり話しかけてきた。


「ん?なに?あとご主人様とかやめてね。俺と君は同じ年齢だからシンでいいよ」

「はい、シン様。僕の妹がオークションにでているのですが買ってもらえないでしょうか」

「……わかった。もともともう1人くらいは欲しかったからな。やってみよう。だが期待するなよ?どうやら女性のほうが価値が高いようだからな……」


 俺の言葉を聞くと少し目に生気が戻る。同時に涙を浮かべて言う。


「あ、ありがとうございます」


 オークションが進むにつれてステータスが高い奴隷やエルフが処女確認済みなどと謳う奴隷が出てきた。

 司会進行の商人がとんでもないことをいう。


「さて、残るところあと2人となりました。皆様、参加券は残っておりますでしょうか。次の奴隷はオークション史上初の登場ではないでしょうか!こちらです」


(ちょ、絶対高いやつだろ……グレイス君ごめん無理だ。ひとつ前の奴隷でも大金貨2枚だったよ)

 出てきたのはエルフ。顔には花嫁のような白いヴェールがかけられている。さすがは最後から2人目、ほとんどの貴族が参加している。オークションが始まる。


「白金貨1枚」


 そう声を上げたのは……まさかのコーシーさんだった。いきなり1億ってマジっすか。



またダラダラと書いてしまった……。

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