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無力を知っている転生者の日常  作者: ゴミ屋敷
2章 新人冒険者はじめました
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52 水魔法の間違った認識

寝る前に面白そうなイベントを思いついた。

 昨日、朝早くから起きて歩いて戦ってとかなり疲れていたおかげで8時前には寝たのに今日起きたのは朝の鐘が鳴る少し前だった。

(しかし、ジャージの効果はすごいな。昨日のかすり傷ももうなくなってる。でも、さすがに外泊で着替える余裕はないんだろうなぁ。一応持っていくけど……)

 いつも通りに準備をして朝ごはんを食べ、アランさんたちに合流する。


「シン君、おはよー」


 ハンナさんが真っ先に声を掛けてくれる。


「おはようございます。今日もよろしくお願いします」

「おう。よろしくな。今日からは結構大変だからな気を引き締めていくぞ」

「じゃぁ昨日ハンナちゃんが言ってから知ってるとは思うけど買い物にいくわ」

「はい」


 そして昨日水を入れる竹筒を買った雑貨屋につれていかれた。

(武器屋も防具屋も雑貨屋も大手が街のど真ん中に在ってどうやって他のお店はやっているのだろうか……。あ、でもそれを言ったらコーシーさんのところも同じか。何かあるんだろうな)

 俺は外で一夜を過ごすのに何が必要か分からないので言われたものを買う。


「シンの魔法鞄はどのくらいものが入るんだ?余裕があるなら椅子とか買っておいた方が良いぞ」

「かなり余裕あるんで小さいテーブルも買っておきますね」

「す、すごいのね。ピエールさんが持ってるのと同じくらいの容量あるんじゃないかしら……」


 エミーさんが興味深そうに見てくる。


「シン君。それどこで手に入れたのー?形もあまり見たことないし」

「死んだ両親の形見なんです」

「……嫌なこと聞いちゃったね。ごめんなさい」


 ハンナさんの質問にそれ以上聞けなくなる魔法の言葉で返すとやはり質問は止んだ。

(でも、この回答は俺の心も少し苦しくなるな……)

 そんなことを思いながら会計を済ませ店を出た。少し暗い空気を感じたので話題を変えようと気になってたことを聞く。


「そういえば、2回目でいきなり泊まりって急だなと思ったんですけど、これが普通なんですかね」

「いや、普通は7日間かけてウルフを倒せるようにするんだ。で、最後の日に夜営の仕方を知識だけで教えるんだ。まぁ俺たちはギルドの制度ってわけじゃないから姉御に色々教えてもらったけどな」

「ほら、シン君は最初からウルフ倒せてるし、多分もうウルフが複数いても何とかなると思ったのよね。それにアランさんもハンナちゃんもいるから大丈夫かなって。昨日もいったけど体力も十分ありそうだしね」

「そうですか……。最初からEランクの人ってほとんどウルフ倒せるんですか?」

「まぁ、何とかな。けが負って追い返すのがやっとだったて言うのが2割、少数ではあるがかえって来ないこともあるな。ゴブリンとの落差が激しいから油断しちゃうんだろうな」

「まぁ、人型とは勝手が全然違いますからね……。そういえば夜営の仕方も普通知っているものなんですかね?」

「師事する人がいれば別だが大体分からないだろうな。で、格安でDランクパーティの荷物持ちって依頼が出ててな。そこで冒険者が教えてくれるわけだ」

「でも、魔法鞄があるからそんなの必要ないんじゃ?ボランティアみたいな感じなんですか?」

「Dランクの冒険者じゃまだ魔法鞄なんて買えないわよ。買えてもそんなに容量は入らないから夜営の準備で半分以上がが埋まってしまうわ」

「なるほど、いつもは捨ててしまってる分もその時は全部持って帰れるということですね」

「そういうことだ。新人も先輩を見て学べるし教えてもらえる。冒険者も格安の荷物持ちが手に入る。一石二鳥だろ?」

「確かに、それは良いですね」

「だろ。気があうと、本来2、3日でいいのに2、3週間も臨時パーティ組むって話も聞いたことあるな」


 そんな話をしているうちに東門につく。


「よし、今日はここから東の森の方向ではなくて南の砦の方向に向かうぞ」

「どこまで行くんですか?」

「一応期間はあと5日だから2日で行けるところまで行って帰ってくる予定だ。シンが望むなら砦まで行ってもいいぞ。4日くらいかかるが」

「……2日目まで考えます」

「了解だ。よし行くぞ。あ、それと今日の戦闘でシンは魔法禁止な」

「え……。はい、わかりました」


 俺は何か理由があるのだろうと納得しておく。

 2時間ほど歩いたところで昨日多めに買って余った分以外に食料が食料を買ってない事に気が付いた。

(まぁ、アランさんたちがそんな初歩的なミスをするわけがないか……)

 俺は気にしないことにした。

 それから更に2時間ほど歩いたところで休憩になる。途中昨日よりちょっと多い数のゴブリンとオオカミに遭遇したので少し疲れた。いまだに上位種とやらには遭遇していない。


「さてそろそろ飯にするか。シンさっき買った鍋をだしてくれ」


 俺が鍋をだして渡すとアランさんも魔法鞄から木を取りだしハンナさんがそれに火をつける。エミーさんはウルフの肉を細かく切っていた。

(なるほど。食料は現地調達ってことか。でもオオカミの肉っておいしいのかな?固いイメージなんだけど……)

 そんなことを考えていると3人が俺の方を笑いながら見ていることに気が付いた。


「えっと……。何でしょうか?」

「シン君出番だよ!。水魔法で鍋に水を入れて」


勿論起きたら忘れてました。

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