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無力を知っている転生者の日常  作者: ゴミ屋敷
1章 異世界で生活していく為に
33/72

33 そろそろ終わよ

「よくわかりませんが出来る限り最後までさせてもらうつもりです」

「おぉそうか。では、明日も頼む」


 俺は少し疑問に思ったので尋ねてみる。


「でも、なぜ無理だと思ったのですか?」

「そういえば全く怪我をしている様子がないな。実は前に頼んだ者たちはうちの息子に怪我を負わされて辞めてしまうし、商業ギルドで噂が広がって誰も受けてくれなくなってしまったんだ。それで、どうして怪我をしていないのだ?」

「まぁ、何とか避けられましたから」

「さすがは冒険者といったところか。明日からも頼むぞ」

「わかりました。では、これで失礼します」


 そしてその日は夕飯を食べ美佳と当主のイメージの違いに談笑して寝た。

 次の日、朝ごはんのときにコーシーさんが早くもカツの作り方が公開されたということを教えてくれた。気になった俺は朝の鐘が鳴った直後に満腹亭を訪ねた。


「おはようございます」

「お、朝から誰かと思えばシンじゃないか。朝ごはんか?それともカツのことか」

「後者ですね。少し気になったので来てみました。またこの前の貴族ですか?」

「あぁ、すまないな。俺も貸してもらってる身だからな、どうしてもそれを出されると弱いんだ」

「いえ、別に公開することが悪いとは思ってないので良いですよ。僕もおいしいものが食べたいだけなので」

「ダメ元で依頼なんか出してみるものだな。そういえば箸も少しずつだが普及してきたみたいだぞ」

「そうですか。あの……1つ聞いてもいいですか?」

「おう、なんでも聞いてくれていいぞ」

「では、昔あの貴族に雇われていたみたいですが、昔からあのような感じだったんですか?」

「いや、いい人だったぞ。俺がここを貸して貰う時もそんなに言われなかったんだがな、料理のレシピを教えろと言ってきたのを断った時からあんな感じになったな」

「なるほど。なんで断ったのですか?」

「さすがに皆で考えた料理だしな。相談する時間があれば教えることになったかもしれないが、最初のことで皆敵対心抱いてるからな。その分俺らの団結力は高まったんだがな」

「では、ネイピアさん自身は特に恨んだりはしてないと?」

「一応癇癪を起したのは奥様だってことは理解してるし、恩も感じてるからな。思うところがないわけではないが恨んではいないぞ」

「そうですか。ありがとうございます」

「なんだそんなことでよかったのか」

「えぇ。では僕は依頼があるのでもう行きますね。ネイピアさんも今日も頑張ってくださいね」

「おう、いってらっしゃい」


 満腹亭を後にして貴族の屋敷に向かう。今の満腹亭での会話と昨日の会話を総合して考えたところ当主様はツンデレですね。いや、ちょっと違うか。勢いで言ってしまって引っ込みがつかなくなるタイプの人だ。男のしかも大の大人のツンデレなんてかわいくないからな。そんなことは認めません。全ての原因は奥様とお嬢様だ。何か新しい食べ物があればもしかしたら落ち着くかもしれないので少し考えてみよう。

 そんなことを考えながら今日も草刈りを始める。子供の見張りの使用人さん頑張ってくださいね。

 昼、さっそくカツ定食が出てきた。お嬢様は大喜びである。料理人の腕が良いのか肉が良いのかとてもおいしかったです。しかしソースになるものが醤油とケチャップしかないのが少し不満ではある。ソースがほしいところではあるが俺も美佳も作り方を知らないのでどうしようもない。もちろん研究するきも今のところはない。

 午後の鐘が鳴る頃、また坊ちゃまが来た。今回は足に向けて短剣を投げるという暴挙で出てきたのでとっ捕まえて使用人に渡した。

(さすがに短剣は危なすぎるわ。そりゃ前任者たちは逃げるわな。そもそも親として刃物を持たせるなと思う。そして、使用人……全く探してないどころかいなくなったことにも気が付いて無かったぞ。それでいいのか)

 まぁ、そんなこんなで今日の1日も終わった。草刈りの方は9割近く終わったので明日は最後の1割と長さを軽くそろえて終わりになると思う。許してくれるとうれしい。あの温厚な当主なら大丈夫だとは思う。

 2日目を終えて分かったことがある。この依頼での真の敵はあの使用人と坊ちゃまだ。どちらかというと逃がす大人が悪い。じゃなきゃ俺が3日で終わらせられるような雑用を本職の人が終わらせられないはずがない。勿論、俺よりも丁寧にやるだろうから日数はかかるだろうが1週間もかからないだろう。

 そして3日目、今日で庭の整理は終わるだろう。当主さんが別に悪い人ではないということは分かったがおそらく今後も奥様とお嬢様の我儘に負けたりしてネイピアさんのところに行くだろう。ネイピアさんに料理を提案するたびに部下の人たちから恨まれては少し嫌な感じがする。そう思い、俺は昨日から少し考えていたことを昼飯の時間に切り出した。雇われがここで話すのはもしかしたら失礼なことかもしれないが一緒にご飯を食べるくらいだ、少しくらいなら大丈夫だと信じよう。


「突然ですが奥様とお嬢様は甘いお菓子は好きではありませんか?」



明日、もしかしたらかけないかもしれません泥酔してても帰れれば書きます。

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