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無力を知っている転生者の日常  作者: ゴミ屋敷
1章 異世界で生活していく為に
30/72

30 楽しいひととき

 満腹亭は昼時ということもありかなり混んでいた。もしかしたらこの時間に客として来るのは初めてかもしれない。ソフィーさんはカツ定食、俺は唐揚げ定食を頼み話が他の人には聞き辛いように店の隅にあるスペースに腰を落としご飯を食べ始める。


「んー。やっぱりここの料理はおいしいわね。冒険者だった頃もそうだけど最近も新しい料理出しててすごいのよ。このカツなんてまだレシピが公開されてないのよ。って知ってるわよね。ネイピアさんとは知り合いなんだから。どこで知り合ったのか知らないけど、突然訓練場にネイピアさんが来たときはかなりびっくりしたわよ?」

「ありがとうございます。それに心配かけてしまったみたいでごめんなさい。あと、要件のついでで申し訳ないんですが僕もお金を少し稼げたのでお金を返しに来ました」


 そういって銀貨2枚を差し出す。ソフィーさんは当然のように1枚だけを受け取った。


「なんでシン君がお礼言うかはわからないけど気にしなくていいのよ。お金だって1枚で十分、もともとあげたつもりだったんだから。利子ってことなら1つ教えて貰えないかしら?まだ魔物を倒して稼げるようになるには時間がかかると思うのだけれどもどうやってお金を稼いだのかしら?」

「えっと、これは秘密というかあまり人には話してないので広めないでほしいのですが、このカツや唐揚げの発案者って一応僕ってことになっているんですよね」

「ええーー!?!?」

「ちょっとソフィーさん。しー」


 俺の発言にソフィーさんは驚き大きな声をあげる。俺はそれととめるが、すでに何人かの冒険者はこちらを見ていた。

(何の話をしていたかはわからないだろうけど、注目される名はやはり結構恥ずかしいな)

 そんなことを考えていると少し落ち着いて冷静さを取り戻したソフィーさんが声を落として聞いてくる。


「じゃぁもしかして今巷で噂の油の魔術師ってシン君のことだったの?」

「そうなんですけど……。その二つ名恥ずかしいのでやめてください」

「へぇ。私が冒険者のときは他人に二つ名がつくのが羨ましかったけどなぁ」

「戦闘関係ならまだいいですよ。冒険者なのにこれじゃ料理人の二つ名ですよ。まだFランクなのでしょうがないですけど」

「そうかなぁ。あ、もうFランクになったんだね。Eランクまでは早いからねこれからが楽しみね。そういえば私に聞きたいことがあるって話だったけどなにかな?」

「実は……」


 俺は草むしりの依頼を受けることになってしまったことを説明した。


「それは面倒な予感がするね。貴族なんて関わりもっても良い事なんてないのにね。商業ギルドに頼まずに冒険者ギルドに頼んでるんだ。特別なこだわりがあるか問題があって商業ギルドに当分出入り禁止にでもなっているんだろうさ。今聞いた話だとかなりの間、庭を放置しているみたいだから前任者とトラブルでもあったのかもしれないねぇ」


 聞けば聞くほど問題ごとの予感しかしない。

(完璧に準備して徹底的に完璧を目指した方がいいな)


「出入り禁止なんてそんなことあるんですね。その庭の手入れなんですけど貴族として庭はこうあった方が良いみたいなことってありませんか」?

「あまりにも礼儀や態度がひどいとなるみたいだよ。もしなってたらよほど酷かったんだろうね。私もロピタルもあまり庭にこだわりはないけどどちらかというと私たちは特殊は方かもしれないね。ほかの貴族の方々はやはり見栄えはよくしたいみたい。そうだ、うちのお抱えの庭師に話聞いてみる。良い話が聞けるかもしれないよ」

「良いのですか?是非お願いしたいです」

「そうじゃぁ20分位まっててねー」


 そういってロピタルさんは店から出て行ってしまった。いつの間にかカツ定食はすべて食べ終わっている。ソフィーさんを待つ間、唐揚げ定食を食べ終わった後は暇なのでジャガイモチップスを頼み、ゆっくり食べながら待った。

 ソフィーさんが連れてきてくれたお抱えの庭師さんはとても気さくな人で店に着くなりチップスを食べるのに使っていた箸にとても興味を持っていた。お昼をごちそうし、箸の使い方を教えることと引き換えに庭の手入れに関する色々なためになる情報を教えてもらった。一番大事なのは丁寧にやることのようだ。当たり前だが怠ると大変なことになるぞと釘を刺された。もちろんそういった取引をしたわけではないので自然な流れでご馳走した。

(んー。かなり有意義な時間だったな。あとは最後にもう一度あの屋敷を見てから帰ろう)


「今日はありがとうございました。お話聞けて大変為になりました」

「こちらこそご飯ありがとうございました。箸ももっと練習したいと思います。ロルジュ夫人も呼んでいただきありがとうございました」

「いいのよ。シンもまた何かあったらいつでも今日みたいに言いに来てね」

「はい、ありがとうございます」


 外はもうすぐ陽が沈もうとしていて少しずつ暗くなってきている。俺はソフィーさんたちに別れを告げ、件の屋敷をもう一度見てから宿に戻った。

 こうして依頼の準備という名の休暇は終わった。

(最近休暇多いなぁ。ま、いっぱいお金稼いだし良いか)








話進まなかった。

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