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無力を知っている転生者の日常  作者: ゴミ屋敷
1章 異世界で生活していく為に
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3 俺のスクールバック

 少し落ち着いて整理する。頭の中には18歳まで地球という世界で生きた真也としての記憶と同時に約10年間村で農作業をを手伝いながら生きてきたシンとしての記憶がある。言葉はありがたいことに両方共通で日本語のようだ。いや、実際にはロピタルさんの口の動きがあっていないので何かが起きて自動で翻訳されているのだろう。そんなこと考えているとロピタルさんが馬車の天幕から顔を覗かせて話しかけてきた。


「今日はこの辺で野営だ。もうすぐ飯になるが腹は減ってるか?食欲があるんだったらあと10分くらいで準備ができるから靴はいてなってな。」

「ありがとうございます。お腹は減っているのでご飯はいただきたいです」

「そうか、じゃぁ準備ができたら呼ぶよ」


 そういってテントの中に突っ込んでいた首を引っ込めてどこかへ歩いて行った。俺がずっと握っていたというリュックをミカに見せて、言う。


『そういえばミカ、これどう思う』

『これシン君が使ってたやつだよね?何が入ってるの?事故の時のものかな』

『まだ見てないけど、とりあえず開けてみるか』


 ロピタルさんの話では開かなかったらしいがすんなり開いた。開けたが中は真っ暗になって見えない。馬車の中が暗いせいだと考え、長年使ってきたリュックだしと手を中に入れる。しかし、手を肘のあたりまで入れても底に触れないしこれ以上入れられない。その代りに何故か中に何が入っているかが頭の中に浮かんできた。その中の一つを考えると手に突然ものを触っているような感触を感じたので手を抜いてみる。そうするとリュックからものを出せたので同じ要領でリュックのものを一度すべて出した。


『メガネ、バドミントンのラケットとシューズ、体操着とジャージ、それに指輪、あとは布の袋?……袋以外は見事にひかれたときの荷物そのままだね。なんか全部少しずつ変わっているように見えるけど……。今はメガネ必要あるの?』

『視力は全然悪くないね。あ、でもこれ何故か度が入ってないみたいだ』


 メガネをつけて美佳を見ると頭に鑑定という単語が浮かんできたので鑑定と念じてみた。すると肩のあたりから線が引っ張られ説明のような文が見えた。

上位精霊ミカ:属性魔法の補助はできないが対象の魔法効率を上げることが可能。また一定の場所に束縛されない

 

『ミカ……お前精霊みたいだぞ。しかも上位の』

『へー私、上位の精霊なんだぁ。じゃぁ火とか水の回りにいたのも精霊さんなのかなぁ。それよりそのメガネそんな機能がついてるんだね。物も見れるの?』


 そういわれ視線をほかの道具に移してみる。鞄、ラケット、シューズ、衣類、指輪、布の袋の順に見た。

無限収納の魔法鞄:リュック型の魔法鞄。無限にものが入る。時間が止まっているため生物をいれることはできない。壊れない。シン専用

魔力盾:魔力を込めると網状に張られた紐に魔力が浸透し、面に当てると魔法を跳ね返せる。物理的な攻撃には弱い。

俊敏の靴:とても軽く装備者の俊敏や瞬発力に補正がかかる。滑らない。壊れない。

体操着、ジャージセット:浄化、治癒機能が付いた服。日常生活では壊れない。

上位精霊の指輪:上位精霊ミカの加護が与えられた指輪。状態異常を無効化する。

布の袋:ただの袋。


『すごいぞ……。いや、もしかしたらこの世界ではありきたりなものなのかもしれないけど。なんかどれも結構な能力がついてるみたいだ。この指輪になんかミカの加護がついてるみたいだ。状態異常無効だって』

『そうなんだ。その指輪本当だったら私のなんでしょう?嵌めてみたかったなぁ。結局最後大事な話ってのを聞けなかったしなー』


 美佳が俺を見てニヤニヤしながら話す。


『わ、悪かったな。あれは忘れてくれ。機会があったらいつか話すよ。それよりこれからのことを考えなくちゃな。あ、思い出した。この布の袋、こっちの世界での俺の両親が金を貯めてた袋だ。ほら、結構銀貨が入っている』


(どうせ何を言おうとしてたかは分かってるんだろうなぁ。指輪あるし)

 布の袋には銀貨が20枚と大きい銅貨が数枚入っていた。


『楽しみにまってるね。このお金で何日くらい生活できるのかな?』

『その辺のことも含めてご飯ついでに色々聞いてくるよ』


 そういうと俺は出していたアイテムたちをリュックの中に戻してから靴を履き自分を見てから外にでた。



シン 人族 10歳


身体能力   F

身体能力適正 A

魔力量    B

適正魔法属性 水(D)

魔法練度 水 G



装備品 頭:なし

    上半身:布のTシャツ

    下半身:布のズボン

    靴:藁の靴


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