表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無力を知っている転生者の日常  作者: ゴミ屋敷
1章 異世界で生活していく為に
21/72

21 本物の化物、普通とはなにか

 昨日は傷薬の作り方を教わったので今日からは黙々と作業ができる。時給にして大銅貨1枚に銅貨5枚もらえるのだからその分の働きはしようと考えていた俺だったが、今は作業を開始する前に薬草を干してある建物でロウバァさんから傷薬に使える薬草の見分け方を教わっていた。見分け方といっても完璧に乾燥しているか手で触って確かめるだけである。そんなに難しくはない。

 次は1階につれてこられてギルドから送られてきている薬草の分け方を説明された。魔力が篭っている薬草はそのままポーションにするから端に寄せておく。その他は乾燥させるらしい。薬草を鑑定すると2種類で結果が出てきた。


魔力草:魔力が宿っている薬草。ポーションの材料

薬草:そのまま傷に重ねても効果がある。傷薬の材料


(難しいって言われてもなぁ。鑑定したら一発でわかるし……)

 実際に鑑定の結果を基に分けるとかなり驚かれた。ブツブツと精霊様の加護がどうのこうのと言って納得していたが。普通は魔力が使いこなせないと見分けることはできないらしい。

(正直この眼鏡の性能が恐ろしくなってきた。誰にも知られないようにした方がいいな……。知られたら面倒事に巻き込まれる予感しかしない)

 ポーションの作り方に関しては魔力が必要らしく使えるようになった後に来たら教えてくれるとのこと。

(俺、本当に魔力あるんだよな?全然感じないんだが?あっても使えないとかないよね。俺心配だよ)

 この後は昨日と同じで傷薬をひたすら作り続けた。増えた仕事といえば昨日まではロウバァさんがやっていた魔力草を持っていく仕事も任せられた。今日、1日やっていてわかったことがある。

 薬草の在庫がありすぎて俺みたいな新人冒険者が1人増えたところで終わらないということ。みんな冒険者をEランクから始めるなら溜まる一方なんじゃないだろうか。

(でも、だからと言って俺にできることなんてこの依頼受けることくらいだしなぁ。店を見る限り在庫はかなり余ってるみたいだしな)


 今日も午後の鐘の2時間後に切り上げさせてもらった。計7時間で銀貨1枚と銅貨5枚貰った。もちろん評価はBだった。この日から体力に余裕のある日は筋トレという趣味をしてから寝ることにした。

 1日の流れがギルドの依頼、朝食、傷薬作り、夕食、筋トレ、就寝に大体決まった。そして特に何かが起きるわけでもなく1週間が過ぎた。

 依頼を終えて宿に戻ると珍しくコーシーさんが話しかけてきた。


「お帰りシン君、さて今日は何の日でしょう」

「え……今日ですか」

(今日なんかあったか?わからん……)

『今日、前回の宿の更新から8日目だよ』

「あ!」

「もう、精霊さんに教えてもらったわね。だめよ教えちゃ」


 コーシーさんが美佳を見ながら言う。


『ごめんなさーい』

「すみません。今から更新できますか」

「できるわよ。今回はどうするのかしら?」

「前回と同じく7泊のご飯セットでお願いします」


 そういって銀貨5枚を出す。


「OK。じゃぁ今日から7泊ね。また忘れてるようだったら8日目の夜に声かけるからね」

「はい、忘れないように気を付けます」

「いいのよ。長い事ここを利用してる冒険者はみんな忘れるんだから」

「そうなんですか……」


 ここで俺は何を思ったのかコーシーさんを鑑定してしまった。


コーシー・ジ・フォレシア エルフ 248歳


身体能力   C

身体能力適正 B

魔力量    SS

適正魔法属性 炎(A) 風(A) 水(A) 雷(S) 土(B) 光(S)

魔法練度 炎 A

     風 A

     水 B

     雷 S

     土 B

     光 S


(はい、SSを発見しましたぁ。これでSSSの存在まで濃厚です。俺のステータスってすごく中途半端なんじゃないだろうか……。あれコーシーさんがこっち見てる)


「シン君今、私に何かしたよね?」


(!!!バレた?)

俺は反射的に目をそらしてしまった。


「えっと、あの……」

「多くの人は気付かないからいいけど、私を含めてある程度魔法の練度を挙げてる人や戦闘の勘がにたけている人には気付かれる可能性もあるわよ。何をしたか知らないけど時と場合によっては敵対行動ととら得られるかもしれないから気を付けた方がいいわよ」 

「はい……。気を付けます」

「よし。で、何をしたのかしら?」


 美佳に勝るとも劣らない笑顔で近づいてきたので眼鏡の能力だということを話してしまった。効果は何とか名前、種族、年齢が見れるという程度のところまでで抑えた。信用してても全部ばらすのはどうかと思う。ほかの道具でどこまで知れるかわからないのだから。もちろん疑われたらすべて話していただろうがそんなこともなく開放された。

 そして、コーシーさんのステータスを思いだしながらご飯を食べた。

(名前に入ってる’ジ’って言うのが気になるなぁ。それとなく聞いたのに美佳に聞けって言うんだものな。とりあえず忘れておこう。問題はステータスだななんだよSSってSも2つあるのに。ロウバァさんでさえ圧倒しているくらいに見えるぞ)

 改めてコーシーさんのすごさを実感した。ご飯の味はあまり覚えてない。ご飯を食べ終わると2階の自分の部屋に入る。

(そういえば、この世界で出会って鑑定した人……オリバーさん以外みんなすごいステータスだな。もしかしてあれが普通なのだろうか)

 そんなことを考えながら夢の世界へと落ちて行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ