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EP01 落ちた太陽

その夜、轟音が目覚まし替わりに鳴り響き、ほとんどの人間が目を覚ましたとされる。


 最大級の直下型地震を上回る振動が建物を揺り動かし、世界の終焉の始まりかと想わせる恐怖を誰しもが感じたと言う。


 そして、その痕には闇夜を塗り替える光が世界を埋めた。


 運良くその光景を眼にした人間は、遥か先の山の間が赤々と燃え上がり、世界は真昼に塗り替えられたような奇妙な光景を目撃する。


 世界が昼間のように明るくなっていた時間は二十秒も満たなかったとされるが、夜が一瞬で昼間のような明るい世界に書き換わった瞬間は、まるで別の世界に迷い込んだかと錯覚するほどであり、十数秒の時間がとても長く感じたと言う。


 そして、その光が闇に呑み込まれ始めた時に、爆音と衝撃波が遅れて大地を鳴動させた。


 近くにあった湖では津波が起こり、爆風によって木々や動物が吹き飛び、近くにあった村は丸ごとハリケーンにあった如く家の基礎を残して吹き飛んだ。


 舞い上がった塵により、光で照らされた世界はあっと言う間に星の光もみえない灰色の姿に飲み込まれた。

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