何故ワゴンRをえらんだの?
カオリがジュンに聞いて来た。
「寄りに寄ってどうしてワゴンRなわけ?ジムニーとかイケイケのあったじゃん」
ジュンはにこやかに
「このワゴンRは下取り車だったんだ。本当は解体されて鉄くずになるはずだったんだ。『俺はまだ走れる』って訴えてるように見えたから引き取った」
カオリは
「ジュンくん優しいね」
ジュンは、
「それほどでもないよ」
カオリはジュンの誠実さに心を打たれ、さらに彼への思いが深まった。そして二人はそのままワゴンRに乗り込み、特別なデートに出発することにした。今日はカオリの誕生日。ジュンは彼女のために素敵なサプライズを用意していた。
二人が向かったのは、海沿いにある静かなカフェ。窓からは美しい海の景色が広がり、カオリは感動していた。
「ここ、すごく素敵な場所だね。ありがとう、ジュンくん。」
ジュンはにっこりと微笑み、
「カオリの誕生日だからね。特別な日にしたかったんだ。」と答えた。
カフェでの時間が過ぎると、ジュンはさらにもう一つのサプライズを用意していた。カオリを連れて向かったのは、近くの小さな灯台。そこからの眺めは絶景で、夕陽が沈む光景は二人の心に深く刻まれた。
「こんなに素敵な誕生日、初めてだよ。ありがとう、ジュンくん。」カオリは感謝の気持ちを伝えた。
ジュンは優しくカオリの手を握り、「これからも一緒に、たくさんの思い出を作ろうね。」と約束の言葉をささやいた。
こうして、カオリの誕生日は二人にとって特別な一日となり、彼らの絆は一層深まったのだった。