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ゼロの輝き─無魔力追放からの反逆  作者: ジュン・ガリアーノ
第2章 波乱のギルド検定試験
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cys:39 真の合格

「なんですって?」


 レイはノーティスの言葉に思わずバッと振り返り、不可思議な表情で顔を曇らせた。

 もちろんジークも、不思議そうにノーティスを見つめている。


 そんな二人に、ノーティスはすまなそうに軽くうつむいた。


「レイ、ありがとう……けど、俺が勝てたのはレイのお陰だし、ジークが誇りある戦士だったからだ」

「ノーティス、アナタ何を言ってるの?」

「俺が倒れた時、レイの言葉がなければ俺は気付けなかったし、ジークが戦士の誇りを持っていなければ、あの場で俺はやられていた……」


 そう零し、悔しそうな顔で両拳をギュッと握りしめたノーティス。

 もちろん、ジークを倒した時は気分が高揚していたのだが、先程少し冷静に振り返り、今は自分の未熟さを恥じていたのだ。


「それにあの時、俺は怒りに支配されたまま白輝のクリスタルを使ってしまった。あんな失態、師匠に会わせる顔が無い……だから俺はまだ……」


 ノーティスがそこまで言った時、レイは嬉しそうにフフッ♪ と笑った。

 すると、ジークも目を閉じたままクククッ……♪ と笑い出す。


「レイ、ジーク。一体何がおかしい?」


 ノーティスが不思議そうに二人を見つめると、レイが艶のある瞳で、嬉しそうにノーティスを見つめ返してきた。


「ノーティス、文句無しの合格だわ♪ アナタ最高よ」

「レイ?」


 すると、ジークもノーティスを見つめる。


「ハハッ、ノーティス。お前さんは……満点合格だ!」

「ジーク……なぜだ?」

「決まってんだろうがノーティス。なぁ? レイ」


 ジークは嬉しそうに笑うと、レイの方へ顔を向けた。

 そんなジークに、レイは妖しく微笑む。


「えぇジーク♪ こんなに意見が合ったのは初めてかも」

「おっ、遂にお前さんと両想いたぁ、嬉しいもんだぜ♪」

「あら、それとこれとは話が別よ♪」

「ケッ、やっぱか。でもよ……」


 ジークはそう言って、再びノーティスの方を向いた。


「ノーティス。お前さんが、ちゃんと分かってるからだ」

「そうよノーティス♪ もしアナタがその気持ちを持ってなければ、逆に合格なんてさせてないわ」

「ジーク、レイ。でも……」

「ノーティス!」


 ジークはノーティスの言葉を遮った。

 そして、しみじみとした顔で告げてゆく。


「いいんだよノーティス。人ってのはなぁ、成長していくんだよ」

「ジーク、けど勇者はそれじゃあ……」

「ハッ! 最初から完璧な勇者なんていやしねーさ。戦って傷ついて……それを乗り越えてくから勇者なんだよ」

「ジーク……!」


 またレイも、凛とした瞳に光を湛えノーティスに告げる。


「ジークの言う通りよ。強さと美しさ。ノーティス、アナタにはそれがあるの♪ だって、アナタは誰よりもそうやって生きてきたハズよ」

「レイ……!」


 ジークとレイにジッと見つめられたノーティスは、そっと瞳を閉じた。

 そして、これまでの事を振り返っていく。


───そうだ。俺は元々無色の魔力クリスタルで追放されたけど、そこからあの少女と師匠、セイラ、ルミ……大切な人達に支えられてここまで来た。もし俺がここで合格を認めないなら、それは……


 そこまで振り返ったノーティスはスッと目を開け、レイとジークを澄んだ瞳で見つめた。


「分かったよ、レイ、ジーク。合格を受け取らせてもらう。勇者として、俺の大切な人達を守っていく為に!」


 そう決意をしたノーティスに、嬉しそうに笑みを浮かべるレイとジーク。

 ノーティスの決意を受けて、心から喜びが湧いてきたから。


「フフッ♪ ノーティス、これからより美しい姿を見せてね」

「あぁ、レイ。キミに負けない美しさで戦っていくよ」


 そう答えたノーティスに、ジークも言う。


「おいノーティス、仲間になっても稽古じゃ本気でこいよ」

「フッ、ジーク。キミに手加減出来る程、俺まだ強くない」

「カッ、よく言うぜ。お前さん……この姿が見えてねぇのかい」


 ジークがニカッと笑うと、レイは自分の腰に両手を添えた。


「ノーティス、一週間後よ。一週間後からアナタはスマート・ミレニアム軍正式の勇者として就任するから」

「一週間後?! そうか……随分と早いな」

「そうよ。それまでに、こっちで手続きとかはしておくわ」

「分かった。一週間後に登城すればいいんだな」

「ええ。詳しくはまた通知を送るから、それまではゆっくりしなさい♪」


 レイはノーティスにそう告げると、ジークの方へ振り向きサッと片手を差し出した。


「ほらジーク、もう行くわよ。アナタのタフさならもう立てるハズでしょ。それに、オリハルコンの鎧着てたんだから」


 それを近くで聞いてたエレナは、驚愕に目を丸くした。


「オ、オリハルコン?!」


 思わず大きな声を出してしまったエレナ。

 けど仕方ない。

 オリハルコンは、このスマート・ミレニアムで誰もが知る、最も硬度の強い金属だからだ。


「ハッ、まあ粉々になっちまったけどな」


 ジークは砕け散った自分の鎧を見ながら嬉しそうに呟くと、レイの手を掴んだまま身体をゆっくり起こし、ノーティスを見つめる。


「ノーティス、これから一緒に見させてもらうぜ。戦いの先にある景色ってヤツをよ」


 ジークがそう言ってニヤリと笑うと、ノーティスもフッと零し笑みを向けた。


「ああジーク、共に行こう。クリスタルの輝きの先へ!」

ここまでご覧になって下さり、ありがとうございます!

皆様のお陰で第2章も完結です。

ここから更に活躍とざまぁ、そして感動が待ってますので、まだの方はブクマしておいて下さい!


また、ここまでで面白いと思って頂けたら、是非評価お願いします\(^o^ )

また、よければご感想ください。

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― 新着の感想 ―
[一言] どっちもやってることを見れば、正気ではないことは確かだし、それを正せる心はあるのか?というのは重要だわな これはみんな「前勇者の弟子」だからたどり着いた答えではあるね
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