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ゼロの輝き─無魔力追放からの反逆  作者: ジュン・ガリアーノ
第6章 魔力クリスタルの深淵
126/251

cys:125 ハーフ・ブレイキング・クリスタル

今日は後書きにお知らせがあります。

 クリザリッドが剣を振り下ろそうとした瞬間、アネーシャが力を振り絞った。


「させないっ! 『桜花滅神』!!」


 アネーシャの振り下ろした剣から、淡いピンク色と銀色の混じった斬撃が放たれ、クリザリッドに襲いかかる。


「なっ?」


 ドォォォォォン!


 クリザリッドは何とか防いだが、額からツ―っと血を流した。

 アネーシャが傷を負ってる為に本来の威力ではなかったとはいえ、技がそれだけ強力だったからだ。


「おのれ……!」


 アネーシャを、怒りの眼差しで睨みつけるクリザリッド。

 しかしアネーシャには、もう反撃の力は残っていない。


 それを見たノーティスはハッとした。


───まずい、このままではアネーシャが……!


 ノーティスはアネーシャを守りたかった。 

 無論、それは前回の戦いの中でアネーシャが敵ではなく、むしろ誇り高い戦士だと分かったのもあったのだが、もう二度とシドのように失いたくは無かったからだ。


 なのでノーティスは全身に激痛の走る中ググっと立ち上がり、必殺剣の構えを取ってクリザリッドに吠える。


「ハァァァァッ! 喰らえクリザリッド! 数多の流星の斬撃を! 『メテオロン・フォース・スラッシュ』!!」」


 クリザリッドに、数多の流星のような斬撃が飛び向かっていく。

 それを見据えるクリザリッド。


「くっ……この威力、アルカナートに匹敵する強さか。だが……その黄金の流星、漆黒の闇を照らすには至らぬ! 『ダークネス・レイズ』!!」


 クリザリッドが掲げた剣から数多の闇の気弾が放たれ、ノーティスの技と激しくぶつかり互いに轟音を立てて消滅し、それによる爆風が辺りを覆う。


「ハハハッ、ノーティスよ。例えゴールドクリスタルになろうとも、この私には通じないのだ!」

「それはどうかな」

「なにっ!」


 爆風の中、一瞬の煌めきがクリザリッドの瞳に映った。


「アネーシャは殺させない! 『アクティ・フォース』!!」


 巨大な黄金の光の刃がクリザリッドに襲いかかる。

 だが、クリザリッドは余裕をもってそれを見据えた。


「ムダだ! その技も既に見切っている」

「クリザリッド……師匠の技はそんな甘くないぜ!」

「なんだと!」


 その瞬間、黄金の刃を追いかけるようにノーティスが爆風の中から飛び掛かってきた。

 黄金の閃光と化して。


「師匠の光は全ての闇を切り裂く! 『エッジ・スラッシュ・クロス』!!」

「バカな!」

「オォォォォッ!」


 咆哮を上げクリザリッドをザシュ!! っと斬ったノーティス。

 それでも漆黒の鎧を纏ったクリザリッドを倒すには至らなかったが、大きなダメージを与えた事は間違いなかった。


「ぐっ……!」


 ドシャっと膝をつき、ノーティスを睨みつけたクリザリッド。


「ノーティス、貴様……!」

「ハァッ……ハァッ……クリザリッド、これが師匠から授かった光だ。邪悪には決して負けはしない!」

「チッ……!」

「さぁ、話してもらうぞクリザリッド。一体何を企んでいるん……」


 ノーティスがクリザリッドに近づきそう問いかけた瞬間、クリザリッドは間髪入れずに、アネーシャの方へザッと飛び掛かった。


「かくなる上は……封ずる者メデュム・アネーシャ。貴様の命だけでも消し去ってくれる!」

「なっ、させるか!」


 一瞬の不意を突かれたノーティスだが、すぐさまクリザリッドに飛び掛かかり背中から身体をガシッと両手で掴んだ。


 それに驚き顔を振り返らせたクリザリッドだが、ノーティスはその態勢のまま魔力クリスタルの光を高め大きく飛び上がった。

 傷ついた身体で大技を三連発したノーティスには、もはや今放てるのはこの技のみなのだ。


「クリザリッド! アネーシャに手は出させない」

「き、貴様! まだそのような力が」

「オォォォォッ! 煌めけ俺のクリスタルよ! 奇跡を起こせ! 『クラウディア・フォースクラッシュ』!!」


 ノーティスはクリザリッドを抱いたまま高く飛び上がった後に上下を逆転させ、力を振り絞り急回転をしながら地面に向かい突進していく。


 ドシャアッ!!


 大きな鈍い音と共にノーティスとクリザリッドは、同時に地面に叩きつけられた。

 本来、地面スレスレでノーティスがパッと離れ相手だけ叩きつける技なのだが、ボロボロになったノーティスにはそれを行う事は出来なかったのだ。


「くっ……」

「うぅっ……」


 ノーティスとクリザリッドは互いに何とか立ち上がったが、これ以上戦える状態ではなくなっている。

 そんな中、クリザリッドはノーティスを見据えながら闇のゲートを作り出した。


「エデン・ノーティス……この場は引いてやる。だが、私に剣を向けたお前は教皇様に剣を向けたのと同じ……もはや反逆者なのだ! それを覚えておくがいい」


 そう告げてきたクリザリッドを、ノーティスもボロボロの状態で見据えている。


「かまわない……俺は勇者でいたいんじゃない。大切な人達を守りたいんだ」

「……フンッ、勇者でなくなればそれも叶わん」

「それはどうかな……」

「まぁいい……どの道次は必ず殺してやる。祓う者エデン・ノーティス。その封ずる者メデュム・アネーシャと共にな」

「祓う者? 封ずる者? それは一体……!」


 ノーティスがそう問いかけた瞬間、クリザリッドは闇の中にスッと消えた。


 が、その瞬間だった。

 突如地震が起こり、何とか立っていたノーティスはその揺れに釣られ足を滑らせると、なんと、そのまま谷底へ落ちてしまったのだ。

 アネーシャの目の前で、悲鳴すら上げる間もなく。


「ノーティーーーース!!」


 アネーシャの悲痛な叫びが谷底にこだました時、岩肌にぶつかったノーティスの額の魔力クリスタルが、パリンッ! と砕けた……!

ここまでご覧になって下さりありがとうございました!

お陰様で無事第6章も完結です。


この物語も、いよいよ後2章で完結予定。

ここから今まで見たことのない展開で、クライマックスへと向かっていきます。


しばらく休載します。

理由はラストまでの内容を、より最高の物にする為です。

書き溜めてありますが、再度練ります。

このまま伸びずに終わるのが悔しいので。



なので皆様に1つお願いがあります。



感想欄に、ここまでの『よかった点』と『悪かった点』を書いて下さい。




自分はこの作品、書籍化&アニメ化したいんです!

なので、どうか皆様のお力を貸して下さいm(_ _)m


書籍化出来た暁には、最高の話になってるのはもちろんの事、そのノウハウを余す事なく公開していく事で、より多くの方が名作を生み出せるようにする事で、皆様に還元していきますので!


どうか、よろしくお願い致します!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 大切な人を守ろうとするノーティスがすごくいい126部分全部読んだけど、ノーティスのいい点は優しさだと思う。 [気になる点] 登場人物が増えてきて今話したり行動しているのが誰だかわからなくな…
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