6話
始まりの街を出て、1番近くの街『チカクの街』に来ている。
チカクの街の近くには鉱石が多く取れる山が沢山あるから、この名前だそうだ。
鉱石も多く採れるし、しばらくはこの街を拠点に動く感じになりそうだな。
始まりの街以外知らないから、チカクの街の探索もやりたいところだが、金稼ぎを優先したいから、早速ダンジョンの方に向かってみるか。
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着いたのは獣系モンスターが多く現れる『オオカミダンジョン』
このダンジョンのボスはフェンリルと言われるボス。強すぎてまだ誰も倒せていないボス。
あまりの強さに隠しボス的な存在だとネットでは言われている。
ここのダンジョンでお金になるモンスターはサーベルウルフと言われるモンスター。
長く鋭い一本の牙は剣の素材になるし、毛皮もそこそこの値段で売れる。
銀鉱石とサーベルウルフの牙で作る事が出来る『銀狼の剣』は中級者になるくらいまで使えるため、人気がある品。
鍛冶マスターの称号の効果で普通品質より上の高品質の銀狼の剣になれば、中級者の上位の人でも使ってたりする人もいて1本10万リンでの取引は確実。
とりあえずはこれを目標にして、頑張るとするか。
幸いにもオオカミダンジョンでも、数は少ないが銀鉱石も取れる。
「よし、いくぞー」
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オオカミダンジョンは周りを山に囲まれた草原タイプのダンジョン。
山の近くまで行けば、銀鉱石の取れるポイントがあるが、鉱山ではないためリポップされるまで時間がかなりかかるとの情報。
生産マスターの称号の効果も確認したいから、まずは銀鉱石の採取から始めてみるとするか。
「銀鉱石のポイント発見!」
ハンマーとポンチを手に取り、採取を始める。
採れた鉱石は手の大きさサイズのシルバーに輝く鉱石。
「一点集中スキル・オン」
「切削加工作業・開始」
シルバーに輝く鉱石の周りにある余計な石のところどころに輝く点が見えてきた。
「もしかして、このポイントにポンチを当てて叩けばいいのか?」
カンッ
輝く点にポンチを当てて叩くと、周りの余計な石が簡単に削り剥がれた。
「おっ!この感じだと高品質も期待出来そうだな」
カンッ、カンッ、カンッ
出来上がった銀鉱石はまさかの95%の最高品質の物だった。
「よっしゃぁー!!」
100%で神品質。
99~90%で最高品質。
89~65%で高品質。
64~35%で普通品質。
34~10%で低品質。
9~0%は最低品質。
99%の最高品質で採取できた時に一定の確率で神品質になるのが、採取、鍛冶、錬金マスターの称号の効果。
他にも効果はあって採取、鍛冶、錬金マスターの称号を持っていると最低品質の物は出来ないという仕様にもなっている。
現在、神品質を確認できたのは薬草で1回のみ。
この事から神品質はかなりの低確率だという事がわかる。
「まさかの最高品質。でも銀鉱石ばかり採りすぎると他のアイテムを持てなくなるから、銀鉱石はそこそこにしておくか」
その後、銀鉱石の採取を続けて、10個の最高品質の銀鉱石を手に入れた。