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【第1章完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。  作者: 鳥山正人


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50話

ボクは今、紅亀フクロウに連れられてレッドタートルのクランハウスの応接室に来ている。


ドキドキするな。紅亀ナルミは綺麗だけど最悪な性格な事でも知られている。


「もう少ししたらナルミ姉ちゃん来るけど、ナルミ姉ちゃんは表の顔と裏の顔あるから驚かないでね」


どういう事だろ・・・


ガチャ


応接室の扉が開かれるとそこには綺麗で気品のある女性の姿。


「はじめまして、紅亀ナルミです。弟のフクロウから話を聞きました。今後フクロウが設立する生産クランの幹部として来てもらう事は可能かしら?」


えっ、いきなり引き抜き?


「あっ、あっ、あのちょっと待ってください」


「ちっ、何でしょうか」


あっ、今舌打ちしたよね。


「ボ、ボクもアテナの骨の製作していて青の錬金術師の称号を狙っています。なのでその話はお受けする事は出来ません」


「ちっ、そうですか。わかりました」


また舌打ちしたよね。やっぱり噂通りの人なんだね。


「ちょっ、ちょっと待ってよ姉ちゃん。なんで勝手に話を進めるの。僕はそんな事望んでいないよ。ちゃんとハヤトくんに謝って」


「ハヤトさんごめんなさい」


えっ、さっきと打って変わって態度が変わった。


「ごめんねフク、こんなお姉ちゃんを許して」


「いつも勝手に話を進めるのがお姉ちゃんの悪いところだよ。ハヤトくんは僕の大事な友達なんだよ」


友達・・・ボッチのボクにとってはすごくいい響きだ。


「本当にごめんなさい。お詫びに何か出来る事はないでしょうか」


してもらいたい事はある。超耐熱ゴーレムのコアの採取だ。ただこの言葉をそのまま受け取ってもいいものだろうか。表の顔と裏の顔のギャップが凄すぎてちょっとついていけてないのが現状。もし超耐熱ゴーレムと戦っている時にキャラ変してボクが死ぬような事にでもなれば目も当てられなくなる。


「ちょっ、ちょっと待ってくださいね」


「ちっ、それでは話を変えますがハヤトさんは超耐熱ゴーレムのコアは手に入れる事は出来ましたか?」


また舌打ちしたよ。そして超耐熱ゴーレムのコアの話になった。


どうしよう。


勝手に話が進んでいきそうな気がする。この流れに身を任せるのは危ない気もする。


どうしよう。


「もし採取出来ていないならお手伝いいたしましょうか?明日であれば私も予定が空いています」


どうしよう。イヤな気配を感じる。


「あ、明日はフクロウくんは一緒ですか?」


「僕は明日からアテナの骨の製作に入るよ。今日のパラジウム採取で素材は全て揃った。どちらが早く作れるかハヤトくんと勝負したいからお姉ちゃんは邪魔するような事はしないでね。もしハヤトくんが死ぬような事があればお姉ちゃんの事恨むからね」


「そ、そんな事絶対ないから安心していいよ」


ちょっと動揺してるな。フクロウくんの一言がなかったら危なかったかも。


「お姉ちゃん、本当にわかってるの?ハヤトくんもドラゴンセンスに目覚めてる人なんだよ。お姉ちゃんが出しているイヤな気配を感じとってるんだよ。ハヤトくん、こんなお姉ちゃんで本当にごめんね」


えっ、えっ、ちょっと待って。たしかにイヤな気配は感じたけど、ドラゴンセンスって何?初めて聞いたんだけど。


「あ、あのドラゴンセンスって何ですか」


「ドラゴンセンスの前にファントムセンスって知ってる?」


「スターライトハニーを採取する時にファントムセンスがなければ採取出来ないって黒崎リュウイチさんに言われたので知っています」


「じゃあファントムセンスをコントロール出来て始めてゾーンを操る事が出来るっていうのは知ってるんだね。ドラゴンセンスはその先にある7感ともいわれる感性って思って僕が名前つけたんだ。7つの玉を集めると何でも願いが叶う有名漫画みたいにドラゴンセンスに目覚めた者は何でも願いが叶う的な感じ」


それでドラゴンセンスかぁ。


「ドラゴンセンスを完全覚醒してる人は大手クランリーダーの黒崎リュウイチさん、白石コジロウさん、僕のお姉ちゃん。あと亀梨マリナさんも完全覚醒してる。僕は目覚めているけど完全覚醒はしてない。アテナの骨を作れた時に完全覚醒出来そうだなって思ってる」


さすがは大手クランのリーダー。みんな常人離れしてると思ってたけど、みんな特別な感性を持ってたんだね。


っていうかボクもその感性に目覚めてるって事・・・全然そんな感じがないんだけど。


でも完全覚醒出来たのならボクもトップランカーと肩を並べる事でもあるんだよね。


「ハヤトくんもきっとアテナの骨を作れた時に完全覚醒出来る。だからお姉ちゃんは絶対に超耐熱ゴーレムのコアの採取を手伝わないといけないって事」


「わ、わかったわよ。そこまで言うならちゃんとやるわよ。だけどフクみたいに私に矢を渡せない時はどうなっても知らないからね」


「その時はハヤトくんの実力不足って事だよ。でも僕はそんな心配していないよ。ハヤトくん、超耐熱ゴーレムのコアの採取頑張ってね。僕はその間にアテナの骨を製作する。これだけは負けないよ」


ボクもアテナの骨の製作に関しては負けたくない。


もう紅亀ナルミからはイヤな感じはしない。この感じなら超耐熱ゴーレムのコアの採取は出来る。


よし、明日も頑張ろう。







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