5話
新しく手に入れた鍛冶マスターと錬金マスターと生産マスターの称号。
鍛冶マスターと錬金マスターの称号はスキルMAXにしたから手にした称号。
この2つの称号は採取マスターの称号の効果と同じで、一定の確率で少し品質が良くなる効果がある称号。
「生産マスターの称号の取得条件は・・・」
「!!!」
「生産マスターの称号。採取マスターの称号、鍛冶マスターの称号、錬金マスターの称号を持っていて、かつノーデスの称号を持つ者に送られる称号。ノーデスの称号を剥奪されると生産マスターの称号も剥奪されます」
「ノーデスの称号ありきの称号か。この称号はどんな効果があるんだ」
「???」
「採取、鍛冶、錬金スキルをセットした状態で、一点集中スキルを使いながら、生産スキルを使った時に点が見えるようになる」
「点が見えるようになるってなんだ?これは実際にやってみないと効果がわからない称号だな。っていうかこの効果を出すためには防御系スキル以外は自分のスキル構成じゃないと出来ないやつだな」
「でも今日のノルマは終わって、素材が何もない。だからといってわざわざ高い金出してマーケットから素材を買うのもイヤだし、確認するのは明日でもいいか」
「今日はこれで終わりにして、ネットで情報集めて、今後どういう行動するか考えながら寝るとするか」
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ホテルのロビーに行って、パソコンを開いて情報収集。
「始まりの街を出た後の生産職の行動としては・・・」
主に2つある。
クランに入り、クランハウスで生産活動をして過ごすタイプ。
マイハウスを購入して、鍛冶設備や錬金設備を設置して生産活動をするタイプ。
クランは多くの人が集まって活動する団体。設立するのは簡単だけど、大きくしていくのは大変。
クランに入るとPvPやクラン対抗戦が出来るようになって利点もあるが、ノルマもあったりするから自分みたいなボッチだとストレスがヤバい。
だからマイハウス購入一択だな。
「マイハウス買って、鍛冶と錬金設備を設置するのはどのくらいお金がかかるかな・・・」
「!!!」
「思ってた以上に高いな。マイハウス購入が50万で、設備代で50万。全部で100万リン」
しかもマイハウスは1番安いやつでこの値段。ハウスの中に鍛冶設備や錬金設備を置けば、ほぼ寝るところしかない。
その日暮らしのような生活してきた自分はゲーム内で稼いだお金は全部リアルマネーに替えてきたから、ゲーム内のお金はほぼないに等しい。
生産特化のスキル構成にしたのに、生産が出来ないのは本末転倒だ。
「始まりの街を出た後の効率のいい金集めは・・・」
銀鉱石採取とダンジョンモンスターから素材の剥ぎ取り採取。
でも銀鉱石の方はライバルも多くて、時間帯によっては効率が悪くなる。
ダンジョンモンスターの剥ぎ取りはパーティーに加入して、戦いながら採取も行いお金を稼ぐ。
戦闘スキルがない自分にとってはこちらは無理だな。
でもちょっと待てよ。他人が残したモンスターからの剥ぎ取り。通称、ハイエナ行為ならいけるのか。
いくら自分がボッチとはいえ、ハイエナ行為はマナーが悪いとされているから、あまりやりたくないけど、背に腹はかえられない。
それに自分は全ての敵がノンアクティブになるノーデスの称号があるから、アクティブモンスターから襲われる事はない。
これをうまく使えば、他の人にハイエナ行為を見られずに剥ぎ取りしていけるかもしれない。
マイハウス購入目指して、やってやるぞ!