44話
「私の父の名はマリオ。母はカナ。その名前をとって姉はマリナで私はカリナ。だけど名字が亀梨だったのがダメだったの」
そうかぁ・・・
「亀梨とカリナの組み合わせで下ネタ風の最悪な名前になってしまったの。だからリュウイチさん、私と結婚して下さい」
イヤ、ちょっと待って・・・
「俺には彼女いないけど、いきなり結婚はありえないよ」
「カリナ、ちょっと何なのよ。リュウイチ様と結婚するのは私よ」
この話にメリーさんも入ってきちゃったよ。
「いいえ、リュウイチさんは私と結婚するのよ」
カリナさん、ちょっと待って。亀梨の名字で下ネタ風のイメージついてる人が黒崎の名字になったら、それはそれで下ネタ風の名前になっちゃうよ。
先っぽが黒いカリナってなっちゃうからやめた方がいいよ。
「ちょっと待ったー。リュウイチと結婚するのは俺だ」
ケンタロウさんが悪ノリで入ってきちゃったよ。
「じゃあ勝負よ。ハヤトくんの神品質のポーションのおかげでアラスカサーベルタイガーは楽勝だったから、次私はヒーラーじゃなくてアタッカーとして戦うわ。誰が1番ダメージを与えたかで勝負よ」
ケンタロウさんの悪ノリはスルーしちゃうのかよ。
あっ、1匹目のアラスカサーベルタイガーはもうすでに倒してて、次2回目をどうやって倒すかの話になってます。
「じゃあ俺もタンクやらないでアタッカーとして勝負に参加してもいいか。俺が1番だったら全員結婚の話はなしだからな」
こういう時、ボクも悪ノリで入っていきたいところだけど・・・いい案が出ない。
こういう時に一緒にノっていく事が出来ないからボクはボッチなんだよね。
「じゃあ勝負開始だ」
・・・
結果はケンタロウさんの勝利。そりゃ当然だよね。
タンクやヒーラーが脳筋アタッカーに勝てるわけないじゃん。
「勝負は勝負だ。ケンタロウ、俺と結婚して下さい」
リュウイチさんはケンタロウさんの手をギュッと握って見つめ合っている。
「よろしくお願いします」
ケンタロウさんの悪ノリはまだ続いているのかよ。
リュウイチさんも半笑いで悪ノリしてるし。
っていうか、えっ・・・なんかキスしそうな雰囲気になっているよ。
ダメだよ、そんなの。
って思ってたら、女性陣が困った顔でボクに助けを求め始めたよ。
「ちょっ、ちょっと待って下さい」
「おい、なんだよ。いいところで邪魔するなよ」
悪ノリ邪魔されて、ケンタロウさんちょっとキレ気味だよ。
どうしよう。
「ボ、ボクとも勝負して下さい」
「「えっ、なんで?」」
あっ、ごめんなさい。メリーさんとカリナさん、そんなに睨まないで下さい。
「そうだな。ハヤトくんは勝負に参加出来ていなかったな。それでハヤトくんはどんな勝負をしたいんだい?」
どうしよう。
何も考えていないよ。
どうしよう。
こんな展開になるなんて誰も思ってないよ。
今日は本当にノープランでこの話をふざけて書いてたらこんな展開になっちゃった。
ってボクは誰に向かってこんな事言ってるんだろ。
そうか、わかった。
この世界を作ってくれた神様と同じ世界に住んでいて、この世界がどうなるのかを見守ってくださっている神様に向かってボクは独り言を心の中で言ってるんだな。
いつも応援して下さって見てくれてありがとうございます。
これからも頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。
ってボクはこの後の展開をどう持っていくんだい。
考えろ。
考えろ。
考えろ。
どういう展開にしたら面白くなるのか考えろ。
「ボクとの勝負はこれです」
持ちかけた勝負は誰が1番スターライトハニーを多く採取出来るかの勝負。
あっ、決してボクがスターライトハニーの採取を楽したいからっていう気持ちで持ちかけた勝負じゃないですよ。
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この時、ボクはこの勝負がキッカケであんな事が起こるとは思ってもみなかった。




