私の日常
私の目は、色々な風景を映す。
私の口は、色々な物を味わう。
私の鼻は、色々な匂いを嗅ぐ。
私の耳は、色々な音や声を聞く。
私の手は、色々な物を掴む。触る。
私の足は、しっかりと大地を踏みしめている。
・・・これらの全ては、本当に私が経験している事だろうか?
わからなくなるんだ。
目に見えているもの全てが、本当に自分の目に映っている物か?
目に映る手は、足は、身体は、本当に私のものだろうか?
自分の意思で動かす事が出来る身体。
自分の意思で動かす事が出来るのだから、これは私の身体だろう。
でも、わからないんだ。
これが本当の自分だと認識できなくなっていく。
腕が痛くても、足が痛くても、それはほんの一時の事。
ずっと、永久的なものではない。
どうして、何も無いこの日々が自分の物だとわかろう。
いや、厳密に言えば、毎日同じことの繰り返しのように見えて
それなりに違う日々なのだ。
ならば、変化をしているはずなんだ。
それを感じ取ることが私には出来ない。
車に乗ると運転しているのが自分なのかわからない。
たまに意識が飛ぶ。
それでも、それすらも自分とはわからないのだから問題は無いか?
いや、あるだろうな。
だって車に乗っているんだから・・・。
もし何かあれば、事故に結びついてしまう。
それはそれで仕方の無いこと。自業自得って事かな。