表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/24

001 海

2020/12/08 一部修正

 つばめ。あの鳥はつばめだ。


 海を目指そう。

 今までは行こうと思いさえすれば簡単に行くことができた場所でも、この世界ではじゅうぶんな目標になり得るだろう。そもそも海が存在するのかどうかもわからないが、それならば一番海に近い何処かや何かだって構わない。青い海。きらきらとした、さんざめく、銀のまぶされた青い海。

 どこかまでゆけたら、なにかができたら、そしたらきっと変わろうだなんて遅すぎる。その時まで待つ必要などないし、とにかく今をもって変えればいい。

 失うものは何もなく、そう、例えば私は真っ当に生きる必要性を既に失った。本当はもっとずっと前から、或いは出生の時からそんなもの持ってはいなかったのかもしれないけども、まあそれは置いておいて……

 海を目指そう。理由もこれ以上の意味も、今更考えなくていい。


 ーー私が呟いた長い独り言である。もういいだろうと、唐突に、いや、実は相当昔からじわじわと考えてもいたことだったのだが、何にせよこの時、私は大きく性格の舵を切ってやったのだった。

 異世界らしき場所に転移もしくは転生して、丸一日が経過した街角でのことだった。



『異世界で海を目指すフィクション』

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ