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101.続・森の民とおっさん―2

 ――そもそも、何故、グルゥとキットがエルフの里に向かったのか。

 それは、ジルヴァニア城にてネアロが語った作戦がきっかけだった。


「つまり、私とミルププで検討を重ねた結果だけどね。ユグドラシズは恐らく、“ラグランジュ・ポイント”を押さえに来ると思う」


 定例となった広場での青空会議で、ネアロは一同を集めて話を始めていた。


「“ラグランジュ・ポイント”? 確か、前にミルププが話していたな」


「本来は、二つのスフィア間を転移するための力場を指す言葉だけどねェ。“血封門イルゲート”の一部をユグドラシズに落とされてから、スフィア間の関係性は非常に不安定なものになっている」


「だから、アイツは空に大穴を開けたり出来たんだろう? それじゃあ、今も“ラグランジュ・ポイント”と呼ばれる力場は残っているのか?」


 グルゥの問いに、ネアロは良い質問ですね、と仰々しく前置きをしてから話し始めた。


「つまりだね。現状で安定した力場だと言えるような場所は、それだけ強力なフォルが集積している場所、パワースポットなんだ」


「なんだ? じゃあ、そこにひょいと転移してしまえば良いということか?」


「それが……あいにく、現状でも安定した力場と呼べるような場所は、そもそも私達も、ユグドラシズもおいそれとは近寄れないようなような、秘境なんだよ」


「じゃあ、ユグドラシズは、『アガスフィア』にあるその秘境に向かうと?」


「それが、私とミルププが出した結論だよ。そして、ユグドラシズは蓄積されたフォルを用いてスフィアの壁をこじ開け――魔神と、直接対峙するつもりなのだろう」


 まさかそんなことが、と思いつつも、グルゥは実際に空に大穴を開けたユグドラシズの力を見ている。


「じゃあ……その、ユグドラシズが来る地点は何処なんだ」


「うん、それはだね」


 そして、ネアロが出した結論は――

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