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XXX世界を改変する者たち―4XXX

 一瞬の出来事だった。

 男は目の前で起こった爆発に、思わずその動きを止める。


 ――そして、しばらくの間。


「…………なんだ、これは」


 憮然とした表情で、男は抜いた剣の先を門番の男に突きつけた。

 放たれたクラッカーから飛び出したカラーテープが、男の緋色の髪に、鬱陶しく絡み付いている。


「だから、ようこそ、って言ったジャン。これからキミの歓迎パーティーを開くんだ、エルゼシュトくん」


 そのユグドラシズの言葉を合図に、門番の女はスタスタと寂れた台所の方へ向かうと、腰のナイフで用意してあった野菜を切り始めた。


 トントンと小気味良く廃墟内に響く調理の音。

 呆然と立ち尽くすエルゼシュトだったが、やがて、怒りに我を忘れたように、力任せにカラーテープを引っ張った。


「思ってたのと違うぞ!!」


「まあ、世界征服は……仲良くやりましょうってことだよ」


 それまで耐えていたシノカミだが、堪えきれなくなったように笑い出す。


 これが本当に世界を支配しようとしているヤツらなのかと、エルゼシュトは頭が痛くなるのを感じていた。

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