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XXX世界を改変する者たち―2XXX

(コイツに付いていきゃ、世界を意のまま操れるって聞いてたのによ。雲行きが怪しくなってきたぜ)


 廃墟に来てから合流したこの二人を、ハジメは疎ましく思っていた。

 そもそも、自分達以外にユグドラシズの仲間が居たことを聞いていなかったし、近代的な武装や服装からしても、自分達の世界から来たのであろうことは予測がついていた。


 だからこそ、危険だ。

 ユグドラシズは、表向きには仲間の体である自分にさえも、まだ話していない何かを隠している。


 ハジメはそう考え、『|異世界式電子式多機能式端末アクセス・デバイス』で該当しそうなキーワードを検索したこともあるが、彼らの正体はまだ掴めずにいる。


(何より気に食わないのは、あの目つきだな)


 男の方は壮年で、屈強な体つきに、短く刈り込んだ頭は、いかにも軍人という風情だった。


 女の方は、まだ若いように見える。

 金色の髪を、動きやすいように団子状に結い上げ、頭の上で揺らしている。


 また、過去に何かあったのか、右目には眼帯をしていた。


 二人に共通するのは――その目つきが、誰にも心を許すことのない、獰猛な獣のそれであったことだ。


「そんなに、ボクの助っ人が気になるの?」


「はぁ? ……何でもねぇよ。ただ、俺達と同じ世界から来たんだろうなって、そう思ってたところだ」


 ぶっきらぼうに答えたハジメに対して、ユグドラシズは何も言わず、ただ不敵に笑っているだけだった。

 その仕草の一つ一つが、ハジメの癇に障り、不愉快さに反吐が出そうになる。


 が、その時だ。


「ただいま」


 廃墟の入り口から、一人の男を引き連れ、シノカミがやって来たのは。

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