表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/984

9.ビンタとおっさん―7

 サリエラの言うとおり、ニサードが人手不足だというのは本当のようだった。

 昼間だと言うのに村には人影がまばらで、子供の姿は全く見えないからだ。


「辺鄙なところだと思います?」


 サリエラの問いかけに、グルゥは首を左右に振る。


「いや……素敵なところだと思うよ。『イルスフィア』には、このような広大な自然は無かったからな。大地に緑が芽吹き、豊かな海を擁しているのは、『アガスフィア』の素晴らしいところだと思う」


 そう言って、グルゥは口元を綻ばせた。

 厳つい顔に似合わない無邪気な笑顔を見て、サリエラは慌てて顔を背ける。


「ん? どうしたん……だ……」


 言いながら、グルゥはハッと気が付いた。

 今のセリフでは、自分が『イルスフィア』から来たことをバラしているようなものじゃないかと。


 しまった、怖がられたか、と内心グルゥは焦ったが、よくよく考えたら今は黒角を隠す布も身に付けていない。


(もしかして、魔人と分かった上で世話をしてくれたのだろうか?)


 そう思うと、少々情緒不安定なところがあるこの少女のことも、どことなく愛おしく思えてくる。

 きっと異性に興味を持ち始め、その関心をうまく発散出来ていないのだろうと、グルゥは勝手に考えたが。


(さすがの私にも、その年頃の娘と接したデータは無いぞ)


 逆に緊張してしまっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ