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8.決着とおっさん―10

 深く。

 深く。


 どこまでも、深く。


 真っ逆さまに落ちていく感覚に抗えない。


 グルゥは自身の腹から生暖かいものが流れ続けるのを感じながらも、もはや指一本も動かせず、ただ流れに身を任せていた。


 泳ぐことが出来ないグルゥ。

 さらに酷い怪我を負った状態ともなれば、もはや助かることは絶望的な状態だった。


(すまない、ノニム、ムジカ…………そして、キット)


 自分の力の無さを恨むグルゥだが、その意識を保ち続けていられるのも、そこまでだった。

 最後の酸素を泡として吐き出し、それ以降、グルゥは身じろぎ一つせず、ただ海の漂流物として流されていった。


 ――そんなグルゥの下に、一つの影が近付いて行く――




 ――――。

 ――。。。 。。

 。――

 ――――。――――

 ――。――。――

 。――。――。

 。。――――

 。――。。

 ―――――――― 。。

 。―――――― 




 気が付けば、グルゥの耳元では、穏やかな波の音が繰り返されていた。


「た、大変ですっ、お父様、お母様っ! こんなところに、魔人の方が流されてきています――」

第2章 異世界勇者とおっさん ―完―

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