表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
521/984

53.ジ・エンドとおっさん―11

 嫌な予感にグルゥは顔をしかめる。


「何をした」


「あそこを見てくれ。十字架がついている建物があるのが見えるだろ? あそこは、この町の教会兼、孤児院みたいな場所なんだとよ」


 アキトが親指で示した町の北部には、他の建物と距離を取るように小高い丘があり、確かにそこには言った通りの建物があった。


「あそこに“時限爆弾(カラミティボム)”を仕掛けたんだ。ガキ共が逃げないよう、一箇所に縄で縛って集めてな。アレが爆発しちまえば、十人以上はガキが死ぬだろうな」


「貴様……っ!! 本気で言ってるのか!?」


「親父、こんなヤツの言うこと聞くなって!! そんなの、本当かどうかも分からないだろう!?」


 キットの言葉を待っていたかのように、アキトはスマートフォンを二人の前にかざす。

 その画面には、礼拝堂の中央に固まっている、縄で縛られた魔人の子供達と、


「…………なん、だって……?」


 その前で、黒い球体を大事そうに抱え立ち尽くす、ミノンの姿があった。


「何で、ミノンがそこに……!?」


「んなの、俺が知りたいっつの。俺はただ、血封門イルゲートの奥にあるモンを取りに行っただけなのによー。都合よくコイツがいるんだもん、まさに運命の出会いだって思わない?」


 スマートフォンを引っ込めたアキトは、右の手のひらに魔力の渦を作り始める。

 それは手毬程の大きさから、人間の頭ほどにまで成長し、さらにはアキトの身長と同じくらいのサイズにまで膨れ上がった。


「すげーだろ、俺、血封門イルゲートにあった超密度のフォルクリスタルを頂いて、相当レベルアップしたんだぜ? これだけの成長、褒めてくれよな?」


 アキトが放とうとしているものは――今までのチートスペルとは格段に破壊力が違う、とてつもない魔力の塊だった。


「チートスペル“混沌の渦(ケイオスサイクロン)”」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ