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49.悪とおっさん―4

 ――翌日。

 ルッタに血封門イルゲートの鍵を預けたグルゥは、ブラックキマイラの馬車に乗り一路ケントラムを目指していた。


 次にどちらの血封門イルゲートが狙われるか分からない以上、一度ケントラムにまで戻り、情報収集をした上で次の目的地を決めるというつもりだった。


 だが、その道中のことである。


「うおっ」


 突然、街道の途中で急停車をした馬車に、グルゥとキットだけでなく他の乗客も戸惑っていた。

 いったい何があったのか、良くない予感がしてグルゥは馬車を降りたが、


「ちょっと困りますよ、いきなり飛び出してきて!」


「だ、誰か……助けてくれ、大変なことになったんじゃ……!」


 『マモン』の御者と言い争う、『アスタロス』の老人。


「時間に遅れて怒られるのは私の方なんですからね!」


「む、村が……異世界勇者に、襲われて……!」


 聞く耳を持たない御者に対し、老人の言葉を聞いてグルゥはハッと顔を向ける。


「ん? なんか親父、今、異世界勇者って」


「ああ。……少し、話を聞いてみるか」


 その単語に食いついたキットも、グルゥに続いて馬車を降りていた。

 そういえば、ゲンロクに教えてもらった彼らの隠れ家がこの近辺ではなかったかと、グルゥは記憶を思い返す。


「ご老人。その話、詳しく教えてくれないか」


 本来の目的を考えると寄り道になってしまうが、グルゥもキットも、この状況を見過ごすことは出来ないと考えていた。

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