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48.胎動とおっさん―7

「チートスペル“瞬間移動テレポーテーション”」


 気がつけばアキトが目の前にいた。

 一本道なのに、どうして――その答えを探している間に、アキトの持つ鎌が無慈悲に振るわれる。


「クッ……!!」


 とっさに左手の爪を伸ばしたツァイセは、鎌の一撃に対抗しようとした。


 だが駄目だ。

 鋭利な刃先は紙のようにツァイセの爪を斬り落とし、そのまま胸元を浅く斬り裂いた。


「うぅ……っ!?」


「あーあ。こんだけ居て危機管理が出来てるのがお姉さんだけとはね。本当にイルスィアを転覆させる気あんの? アンタら。草」


 嘲笑を交えながら話すアキトに、ツァイセは気圧され数歩後ずさる。

 が、ぐにゃりと柔らかいものを踏んだ感触で、慌てて足元を見た。


「こ、これは……ッ!?」


 信じられなかった。

 共にここまで来た仲間達――イルスウォードの中でも精鋭の五人の戦士達が、残らずバラバラにされ、地面に血溜まりを作っていたのだ。


 その地獄のような光景に、ツァイセは腹の奥から異物が込み上げてくるのを感じる。


「落ち着け……落ち着け、私は勇敢な戦士だ……っ!!」


「へぇ、悲鳴の一つもあげないとはね。なかなか気に入ったよ、お姉さん。胸がでかいのもなかなか好みだ」


 アキトに指を差され、先程の鎌で革の鎧の胸元がバッサリと斬られていたことに気がついた。

 剥き出しになった二つを膨らみを、ツァイセは左腕で隠す。

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