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45.氷の世界とおっさん―3

 やっぱりか、とグルゥとキットは顔を見合わせて肩を落とした。


「ど、どういうことですか……だ!? どうして部外者がこうも簡単に血封門イルゲートの中に……!?」


「確固たる答えは、私もまだ持ち合わせていないがな。相手には、魔法的な鍵を全てアンロックする力があると考えた方がいい」


 それがミノンの持つ、フォルを自在に操る力。

 無事に再会できたら何故そのような力を持つのか確認しなければいけないと、グルゥは考えていた。


「で、でも大丈夫です。この入り口は、私が封印の魔法を掛けただけだけですから。翡翠の血封門イルゲートの最深部に行くためには、三つの鍵が必要なのです……だ」


 その内の一つ、『ベリアル』の鍵は既にウルヴァーサの手中にある。

 果たしてミノンの力で、残り二つの鍵も突破されてしまうのだろうか。


 ――あるいは、既に他の鍵も入手しているか。


「最深部に行くためには、三つの鍵を同時に使う必要があるのか?」


「そうです。最深部に至る道にある最後の扉は、三つの鍵を揃えないと絶対に開かないようになっています……だ。ですから私自身も、最深部には入ったことがないのです……だ」


 守り人であるルッタですら入ったことがないのだ、最深部にはよほど重要なものが隠されているのだろう。

 万が一にでも、それをウルヴァーサに奪取されるような事態になったら――


 そう考えると、グルゥの足取りは自然と早くなっていく。


「あ、待ってくれよ親父!」


「もし……ウルヴァーサと戦うことになったら」


 後からついて来るキットとルッタに、グルゥは背中を向けたまま語りかけた。


「お前たちは、安全な場所に避難していてくれ。あの男に対しては……いい加減、私の怒りも頂点に達しているんだ」

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