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44.続・魔女とおっさん―1

 グルゥとキット、二人の前に突如として現れた裸の女性。

 目ん玉が飛び出そうなくらい驚いたキットに対し、グルゥは冷静に、手を伸ばして床下の女性を救い上げてやった。


「お、親父っ、裸の人にべたべた触るのは――」


「いや、下から引っ張り出しただけだから! どうもお前は、私は他の女性と接触するのを快く思っていないようだな」


「そ……そんなの、当たり前だろ!」


「当たり前? どうしてそれが当たり前なんだ――」


 そんなやり取りを二人がやってる最中である。


「ふがふが……ふがっ!」


 何を言っているのかはさっぱり分からないが、閉じ込められていた恐怖から解放された反動か、裸の女性は体を預けるようにグルゥの胸に飛び込んでいった。

 驚きながらも、グルゥは女性の体をしっかりと受け止める。


「ほらああああああああああ親父!! 言わんこっちゃない!!」


「どういう意味だ!? し、仕方ないだろう、この人から向かってきたのだからっ!」


 そう言いつつも、グルゥの顔は真っ赤になっていた。

 それもそのはずで、グルゥの分厚い胸板には、柔らかな二つの膨らみがこれでもかと言わんばかりに押し付けられている。


 しかも生でだ。

 全裸だから当然ではあるが、これに戸惑わないわけがない。


「お、親父赤くなってる! やっぱりそうじゃん、エロ親父っ!!」


「へ、ヘンなことを言うな! 今はこの人が落ち着くまで……しょうがないだろう」


 女性の体は小刻み震えていた。

 グルゥはそんな彼女を安心させるため、しばらくの間そのまま、大きな体で華奢な痩躯を包み込んでやるのだった。

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