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41.ゲートとおっさん―4

「こうなった親父を止めるのは無理だぜ」


 病室の外では、キットが壁にもたれかかって待っていた。


「今回の件は、オレも責任を感じてるんだ。あの時、力ずくでミノンを止めようとしないで、もっとちゃんと話し合えてたら……こんなことには、ならなかったのかもしれない」


 しゅん、とキットの耳と尻尾がうな垂れる。

 本当に後悔しているのだろう。


「だからオレも親父と一緒に行く! 今度こそ、オレ達の力でミノンを救ってやるんだ!」


「私も、それには同意見ですが……今回、私は別行動をさせてくれませんか?」


 予想外の言葉を放ったのは、キットの隣にいたサリエラだった。


「ええっ!? サリエラは一緒に来ないのかよっ!?」


「はい。少し、私も考えていたのですが、今回の件は私達だけの力じゃ解決できないと思うのです」


「な、なんでだよ!? 始めから、そんな弱気にならなくてもいいじゃん!」


「弱気になっているわけではありません。ただ、私達四人だけで立ち向かうには、あまりに敵の勢力が大きすぎる気がします」


 イルスウォードの勢力がどれだけの大きさなのかは分からないが、ツァイセの件を考えても、各国に内通者のようなものが居ておかしくなかった。


「だからって、サリエラに頼るツテがあるのかよ!?」


「はい、実は知り合いが少々……。だから私は、彼の力を借りたいと思うのです」


 そう言ったサリエラの表情はどこか悲壮感に満ちていたが――決して譲らないという、決意の強さも感じる。


「分かった」


「分かっちゃったのかよ!?」


 頷いたグルゥに、キットは驚いて飛び上がった。

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