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38.剣とおっさん―1

「ゾンビっ!?」


 サリエラが叫ぶ。

 地面の中から這い出てきた『ベリアル』の血統の男達は、みな一様に虚ろな目をして、だが統率の取れた動きでグルゥ達に襲い掛かる。


「……ぅそ…………ネクロマンス…………なんて…………!」


 ミルププも驚きの声をあげていた。

 四方八方から襲い来る『ベリアル』に、各自は身を守るだけで必死になる。


「氷の刃よっ!!」


 サリエラは上空より降って来た『ベリアル』を迎撃しようとしたが、その皮膚は鱗に覆われて硬化し、いとも簡単に氷を弾いてしまう。


「いや――」


「あぶねぇ、サリエラっ!」


 サリエラに爪を振り下ろした『ベリアル』に対し、横から飛び込んできたキットが回し蹴りをお見舞いした。

 雷の力が付与された一撃に、その『ベリアル』はたまらず地面に落下する。


 だが、それは一時的なダメージにしか過ぎず、すぐに起き上がって次の一撃に転じようとしている。


「ぁゎ、ぁゎ…………」


 一方、ミルププは必死に逃げ惑って、その場を右往左往するだけである。


「ちょっと!? ミルププも反撃してくれませんか!?」


「……ミルププの魔法は…………時間がかかる…………即効性のぁるものはなぃ……」


 魔式演算を使うミルププの魔法は呪術のようなものが多く、ユズとの戦いのような相手の魔法を分析する戦いが例外中の例外で、面と向かって戦うような魔法は持ち合わせていないのである。

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