ミルププレポート その2 『血統』について
『イルスフィア』に存在する七大国と、それぞれを統治する魔人の七つの血統。
遥か昔、七体の魔神によって選ばれた『アガスフィア』の七つの種族が、“形質反転”され『イルスフィア』に連れて来られたのが、血統の始まりとされている。
そのためか、魔神特有の性質の一つとして、どの血統も寿命が百歳前後ということが報告されている。
早ければ九十歳前後、長くても百十歳程度で、どの血統においても老衰が確認されているのだ。
これは一説には、七つの魔神が種族を選んだ際に、不公平が発生しないよう、全ての血統の寿命を統一したからだ、と言われている。
ともあれまずは、どの血統にどのような特徴があるのか、それを説明することから始めよう。
それを知らなければ、“ケントラム”のような様々な血統の魔人が入り混じった町を訪れた際、あなたは未知の血統の魔人対して無礼な行いをしてしまうかもしれないし、無知はトラブルに巻き込まれる原因になるからだ。
・ベリアル
ドラゴンのような翼が生えている。
多くは長身で均整の取れた体つきだが、『傲慢』な性格である。
・サタン
大柄で筋骨隆々とした体格。黒い角が生えている。
『憤怒』に火がつくと手が付けられない。
・レヴィアタン
水辺を好み、水中適正が高い。蛇のような先の割れた舌を持つ。
潔癖症のきらいが有り『嫉妬』に狂うことがある。
・アスタロス
背が低く太った体型。足には蹄がついている。
面倒くさがりで『怠惰』な性格。
・マモン
猫耳の生えたの獣人。俊敏な動作が得意。
『強欲』で一度捕らえた獲物は絶対に離さない。
・ベルゼブブ
小柄な体格だが頭脳明晰。先の尖った尻尾が生えている。
どんなことにでも興味を示す、『暴食』とも言える好奇心旺盛なところがある。
・アスモデウス
美男美女が多く、社交的な性格。耳が鋭く尖っている。
神秘的な物事を好み、『色欲』を満たすことには並々ならぬ情熱を注ぐ。




