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15.続・トリカゴとおっさん―3

 薄暗く空気の悪い空間の中、人一倍体格の良い男が豪快にツルハシを振るっていた。

 その圧倒的なパワーに、周囲の労働者たちは思わず手を止めて見惚れてしまうほどだ。


「すげーな、あのおっさん……」

「魔人らしいぜ? やっぱり、元々の力が俺らとは違うんだよ」


 無心でツルハシを振るうグルゥ。

 キットはこんな劣悪な環境で働かされているのかと思うと、今にも採掘場を破壊してやりたい衝動に駆られた。


「お前ら、手を止めるんじゃない!! さっさと働けぇ!!」


 監視官の鞭が振るわれ、労働者たちの悲鳴が上がる。

 それを見過ごせるグルゥではない。


「やめ――」


「ちょっと。当初の目的を忘れたのですかっ」


 グルゥの手を慌てて引く、サリエラ。

 彼女も労働者の一人として、この採掘場に連れて来られていたのだ。


「まだ、キットという子の居場所は突き止められていないのでしょう? その子を見つけてからお父様が存分に暴れる……そういう計画です」


 サリエラに言われて、頭に血が上ったグルゥに、徐々に冷静さが戻っていく。


 二人はブランに連行されるフリをして、トリカゴへの潜入を試みたのだ。

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