12.性教育とおっさん―5
「おもしろいですね……お父様」
信じられなかった。
まさか自分が、こんな幼い少女に手玉に取られ、良いようにやられているとは。
続けて、サリエラはグルゥの腰の辺りを触る。
「そ、それ以上は……駄目だ……っ!!」
必死に抵抗をするグルゥ。
サリエラのペースに持っていかれないよう、どうにかして意識を逸らそうとした。
「ねぇ、どうして教えてくれないのですか……? 子供の作り方を」
続く、全身を撫でる様な優しいタッチに、グルゥは雄叫びをあげ発狂した。
サリエラに触れられる度に、その箇所が敏感となり、さらなる刺激を求め本能が暴走しそうになる。
「いじわるしないでください、お父様」
頭を近付けて、グルゥの顔を覗き込むサリエラ。
長い紺色の髪が垂れ、グルゥの胸元から首にかけてをなぞっていく。
それすらも、今のグルゥには狂おしい刺激となっていた。
(ま、まさか)
だがグルゥは、サリエラの瞳に灯った妖艶な輝きと同じものを、遥か昔に一度だけ見たことがあったのを思い出した。
あれはそう、悪友の誘いに乗り、若気の至りでラミアと呼ばれる半人半蛇の種族に会いに行ったときのこと――
(“魅了”系の魔法か!?)
エピソード自体はしょうもない上に下らないので割愛する。




