伊吹 紅&葉
ふうー、今日はやけに幹部と会うなぁ。まぁ同じ階だから仕方ないか。
「たっノもぉぉ!!!」
「静かにして、紅……」
部屋のドアを壊れんばかりの勢いで開けられて、驚くより早く振り向く。あの双子か……何の用だ? 今日の資料はまとめておいたはずなんだけど。欠陥でもあったのかな。
「どうしたの? 紅、葉」
「ん? なンだっけ? 忘れタ! テへ!」
「会議、でしょ……?」
「ソうだっタ! そうだッタ!!」
「はい? もう寝たいんだけど……」
「だめだメ! きんキューの! 敵ガ、来ちャウよ!」
……最悪だ。まぁ嵐組はボスが若いから狙われてる。といえど、このタイミングで夜に奇襲とか思わなかったよ。寝る暇すら与えてくれないとか、鬼畜だね。
「わかったよ、あとで行くって言っといて」
「リょーかイでス! 行くヨ、葉!」
「……失礼しました」
お兄ちゃんしっかりしてるなぁ。紅ちゃんも十分礼儀正しいんだけど、何しろあのテンションだから、葉とは違う捉え方をしてしまう。2人はボス達と同じ双子なんだけど、二卵性双生児。全く似てない。紅ちゃんは元気いっぱいの女の子っぽい男の娘。ボクより女子力、しかも可愛い。
でも性格は明るいというかぶっ壊れてると言うか……
カタコトになったり急に英語で喋りだしたりするし、しかも英語、中国語とペラペラ。こう見えてめっちゃ頭いいからね、紅ちゃんって。それを翻訳してくれる葉もめちゃくちゃ頭いいんだけど。ホントに、暗号かってツッコミたくなるレベルだよ。
身長はボクより小さい155。でもボクより年上で17歳だ。本人は成長期来ないと落ち込んでいたよう(には見えなかったんだけど葉いわくすごく落ち込んでいたよう)だ。しかも変声期など来なかったので、声が高くて可愛い。年齢詐欺だろ。性別詐欺でもある。
葉はすごいイケメン。ちょっと暗い……いや、ブラックホールぐらい暗い。闇の塊。ダークネスリーフ。
……というのは置いておいて、葉は身長165。細身で小さいショタ(?)。本人はまだまだ成長期だと思ってる。変声期はもう来たらしくアルトの低音(?)で歌うますぎる。兄弟で歌ったらライブ出来ちゃうよ、きっと。
なんか葉って、闇オーラ放ってるんだよね。口悪いし。自虐も連発するし、関わりづらいって言うか……。あのゴリラと何故か誠には風当たりが強く、八つ当たり感もあるんだけど、ノリノリなんだよね、誠に対しては。
あ、もちろんゴリラはボスへの束縛の強さとボスが仲良くする人への嫉妬で自業自得。異議なし。
「マだ?!」
「紅、静かに……」
「请快点,不然会会议开始了!」
「はやくして、じゃないと会議始まっちゃうよ、てさ」
「みむ没有感到为难哟!! 大家都在等待着! 」
「みむがいないと困る! みんな待ってるよ! てさ」
「相変わらず何言ってるかわかんないね、韓国語もいけるんじゃない?」
「대충은 야! 말할 수 있습니까? 한국 마음에도 걸리실 것이다」
「多分できるよ! 喋れてる? 韓国語って難しいな、だって」
「マジか。頭にGoogle先生住んでるの? 怖いよ」
「……とにかく、早く来ないと遅れるぞ」
「Yes,sir」
「Come early! Don't be late!」
「早く来て! 遅れるな! だとよ。」
「はいはい」
なんだこの狂った空間。どこの国だろうここは。何語を話せばいいんだろう、ボクは。なんか疲れたな。頭が追いつかないや。
韓国語、中国語間違ってたらすいません!
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