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酔いどれ腐れ  作者: フロード【fload】
第壱章〜潜入捜査〜
21/59

職業

「たッノもおおオオおっ!!」


 ……やっぱり。予想通り、紅ちゃんだ。


「来てもらったとこ悪いんだけど、先紅のとこ行ってくんない?準備とかあるし」

「わかりました。何をするんでしょうか?」

「……敬語」

「あっごめん」


 ドアを突き破りそうな勢いで紅ちゃんが入ってきたとおもったら、次は紅ちゃんの部屋か。紅ちゃんの部屋は葉の部屋の真ん前。黄色いスカーフがかけられている部屋だ。

 部屋の中に入ると、やっぱり葉とは正反対だった。白を基調とした、やたら飾りが多い豪華な部屋。まるで、お姫様みたいだ。黄色もあるが、金色が多い。いや、似たようなものか。


 ベッドの上にあるキリンの大きなぬいぐるみと、黄色い鳥が描かれたマグカップ、そして葉にもらったのであろう橙色の可愛らしいコウモリのマスコットが、部屋の圧倒的な豪華さをうまく抑えている。


「僕ノお部屋ニようコソ!」


 紅ちゃんが例の黄色い鳥のマグカップにココアを注いで渡してくれる。ボクがココア好きだって知っててくれたのかな。


「モう! 葉っタラみむが来ルってイうノに……」

「あぁ、別にいいよ。何するかまだ知らないし」

「知らなイノ!? ジゃア教エテあゲるネ!」


 そういうと紅はちょこちょこ歩きながら一冊の雑誌を持ってくる。コンビニにおいてそうな雑誌だ。すごくカラフル。


「え、これって」


 ……これ、有名な雑誌(?)なのか? Alive☆Lifeとデカデカと書いてある。いや、待って、この表紙って、


「僕ラダよ!」

「ええええええ!!」


 マフィア、顔出しオッケーなの? て、いうか、伊吹兄弟アイドルだったの? 初耳だ。有名なのか、最近話題なのか、サブタイトルは「最近話題のSweet Poisonの秘密に迫る!」……と紅ちゃんの隣に書いてある。


「Sweet Poison…甘い毒、か」

「そウソう! 葉が、「っふふふ……オレ等に騙されて金取られる奴ら可哀想ー。甘くて幸せだけど実は毒。オレ等にピッタリだな……」っテ!」


 ほ、ほう…? 頑張って低くしてるけど声高いなぁ紅ちゃん。雰囲気はめちゃくちゃ出てたけど。


「組ノ資金稼ぎトオ小遣い稼ギ〜!」

「偉いなぁ、二人共」

「ぜーンゼん! ボスも会社運営しテルシー、翔モソコの有能取引役トシて働イテるよ!」

「へ、へぇ〜」

「さっきー(川崎 涼)も大工さンノ頭領してルシ、たっつー(竜田 誠)ハプロトレーダー! 株でメッチャ儲けてルヨ! 峰はアパレルかなぁ〜」

「じゃ、じゃあ働いてないのボクだけ……?」

「ソウだね!」


 え、マジか……。ボク、役に立ててないのかなぁ、弱いし。

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