福音軍
森崎修治(44)
森崎百合花の父。自衛隊の三佐で、最新鋭人型兵器『霧雨』のエースパイロット。世界的にも有名であり、様々な者に慕われている。情に厚く、正義感の強い熱血漢である。
常空市に禁忌獣が現れた際に霧雨で出撃して迎え撃つが、全く歯が立たなかった。その時現れたゲファレナーこと黒月浩輝によって禁忌獣は全滅したが、ウィルシオンの性質上『強くなるために嫌われる』という理由で戦う浩輝に機体を破壊される。その後現れたセントを保護し、彼を自分の家に預かった。その後、福音軍に強制的に加入。階級は三佐から中佐へと昇進した。
温泉旅行の時に浩輝と会ったときは、彼を『いい子』だと評した。
本部からの命令に疑問を持った篠原茂の命令で、ニューヨークの福音軍本部に向かうが、その途中、彼の乗っていた飛行機がケーニヒに攻撃され、撃墜した。死亡したと判断され、中佐から准将へと二階級特進したが、死体は見付かっていない。
倉島大和(25)
軽そうな外見だが、中身はかなりの人格者であり、敵である浩輝だろうと、必死に土下座をする姿を見れば、約束を守る。その上で、守るべき者は全て守ると考えている。
銃のスペシャリスト。狙撃も得意だが、彼の本領は近距離でのガン=カタである。
フェミニストであり、女性は守られるべきものと考えている。一方で、女性に弱く惚れやすい。
強い正義感を持っている事から、リードによってファントムに加入し『ウィルシオン一号機・バティン』のパイロットとなり、世界から嫌われようとも禁忌獣から人類を守る為に戦った。しかしセントによって禁忌獣も悪気が有るわけではなく、話せばわかると言われ、ファントムから離反する。
その後はチオデ島で禁忌獣やセントと共に過ごしていた。セントが常空市に向かったときもチオデ島に留まっていたが、ファントムが本格的に動き出した事をバティンのコクピットで観た映像によって察し、自信も常空市に向かう。その時、クロセルに乗る浩輝と戦闘の結果、ろくにメンテナンスもしていなかったバティンでクロセルと相討つ。この戦闘の映像が世界中に流された結果、ファントムの工作の甲斐もあり、クロセルを撤退させた倉島は世界から英雄視されることとなった。これが皮肉にも、パイロットが嫌われるほど強くなる性質を持つウィルシオンの、パイロットとしての資格を失った。
その後は福音軍に加入。階級は中尉。
坂口才磨(30)
霧山隆介の元教え子であるロボット研究者。福音軍技術開発研究所の主任である天才。
米軍から日本の自衛隊へと贈られた、当時の最新鋭機であり霧山が開発した『レオン』の問題点を改良して『霧雨』を開発した。
福音軍結成後は福音軍に加入。階級は大尉。
マッドサイエンティストであり、死刑囚を使った実験を度々している。
子供っぽい性格であり、服を汚しては部下の笹原真理にはよく叱られる。上官にもタメ口で話す。好物はチョコレートで、板チョコレートを常にかじっている。
霧山にはライバル意識を持っており、彼のロボット。自分が開発したロボットで倒すことを目標としている。
福音軍加入後、ファントムから奪った『ウィルシオン二号機・オロバス』(実際には奪うように仕向けられた)とセントの乗機フィムを組み合わせて『セラフィオン零型・ウリエル』を二週間で開発。『パイロットが好かれるほど強くなる』性質を持つこの機体のパイロットとして森崎百合花に白羽の矢を立て、修治の反対を押しきりながらも百合花をパイロットにした。
現在はレーベから譲渡された銀海島の研究施設を拠点として、新たな機体の開発に取り組んでいる。
笹原真理(28)
元は自衛隊の技術部に所属し、現在は福音軍で坂口の助手をしている。階級は中尉。
実は本来の所属は福音軍ではなくレーベなのだが、目的は不明。
篠原茂(55)
福音軍基地日本支部のトップ。階級は准将。
若い頃からの付き合いである森崎修治を信頼している。
福音軍の上層部に疑問を抱いている。
イズミ・ドレイパー(18)
福音軍アメリカ本部に所属するパイロット。階級は大尉。
浩輝と同じく、チオデ島に行っていた両親が八年前禁忌獣によって死亡。天涯孤独となった彼女は孤児院に拾われる。その際にレイラ・プロバートと出会う。
彼女達の孤児院は軍の人材を育てる為の教育機関であり、禁忌獣への復讐を誓っていたイズミは必死に訓練に取り組んだ。その甲斐が有ってか、レイラが開発した最新鋭機『ウィンド』のパイロットとして選ばれる。
サンフランシスコに禁忌獣が現れた際にはウィンドで出撃。レオンに乗る味方が苦戦している中、 次々と禁忌獣を倒すという活躍を見せたが、その最中に自分の復讐が虚しい物だと感じる。しかし、自分の力は復讐ではなく守る為に有ると考え、その後も戦い続ける事を決意する。一方で、禁忌獣との対話の道も考えている。
その後、浩輝によって戦意喪失した百合花の代わりに、レイラと共に常空市へと派遣される。そこで銀海島の調査という命令を受ける。
両親の死という経験から、人の死に対して過剰に反応する。 銀海島の調査の際に敵と交戦している時に、関滄波が生を諦めた際には叱咤し、彼を勝利に導いた。
レイラ・プロバート(18)
福音軍アメリカ本部所属の技術者。階級は大尉。
幼い頃から孤児院で育ち、誰にも心を開かなかったが、イズミが孤児院に拾われてからは、強引に距離を詰め寄ってくる彼女の影響で心を開く。その際に、彼女に恋心を抱くが、想いを伝えた事は無い。
猛勉強の成果により、15歳の時にウィンドを考案する。しかし、その高性能な機体を当時の技術では再現することが出来ず、お蔵入りとなった。
だが、IVという未知のエネルギーさえ有ればウィンドを再現出来ると考えた結果、ウィンドは完成した。
サンフランシスコでの戦闘の後はイズミと共に常空市に派遣され、坂口と出会い、彼の技術力に驚かされる事となる。
関滄波(18)
福音軍中国支部に所属するパイロット。階級は中尉。
パイロットとしての腕は高いが、粗暴であり、規律も守らず、上官や同僚からは嫌われている。
数年前は自分が三国時代の関羽雲長の生まれ変わりだと信じて疑わなかった。現在では黒歴史である。
幼少期はスラム街で育ち、人々から見下される生活を送っていた。結果として『最強になって世界に自分の名を轟かせる』という目的を持つことになった。
釧路に禁忌獣が現れた際には、本来パイロットになるはずだった者を殺害し、最新鋭機『青龍』を奪い、搭乗する。そして、『嫌われるほど強くなる』という青龍の能力を引き出すために、味方を殺して、悪意を集めた。
禁忌獣相手には善戦をしたが、その場に現れたクロセルの『エンプーサシステム』によって作られた幻によって心を打ち砕かれた。
その後、しばらくは脱け殻の様な状態になっていたが、青龍の開発者である黄秀麗に叱咤され、再び戦うことを決めた。
黄秀麗(28)
福音軍中国支部の技術士官。階級は少佐。中国支部の代表である黄剛秀の息子。
オネエ言葉を使うが、れっきとした男性である。
青龍を開発し、扱いの難しいこの機体を一発で乗りこなした滄波を気に入り、やたらとスキンシップを取りたがる。
しかし、叱るときは厳しく叱る。男らしい。
イズミ達が銀海島を調査していると聞いて、腑抜けた滄波を説得し、青龍に飛行ユニットを取り付けた『飛青龍』で銀海島に向かわせた。
色々と謎も多い人物。