ファントム
藤宮彼海(16)
常空第一高等学校に通う高校一年生。名前は彼→カレ→カレー→カレールー→ルー、という発想で彼を『ルー』と読み、海を英訳した『シー』と組み合わせて『ルーシー』と読む。『海の彼方』に行っても活躍して欲しい、という母、花子からの願いも含まれている。
その特徴的な名前で、小学生時代は同級生のみならず、上級生からもかなりいじめられた。また、花子が高校一年生の時に彼海を妊娠して高校を中退したことや、彼海がレズビアンだったことが発覚してからは更にいじめが加速し、次第に世界を恨むこととなった。
それ故に、世界に仇なすテロリスト集団『ファントム』に憧れる事となり、特に、圧倒的な力で禁忌獣をねじ伏せた『ゲファレナー』に対しては信仰に似た感情を持った。
その数日後、いつものように同級生の荷物を持たされて下校していたところを百合花、セント、浩輝に助けられる。その際浩輝は、世界を恨むことしかせず、自分から何かをしようとしなかった彼海を『ゴミ』呼ばわりした。彼海はそんな浩輝に自分の思いをぶつけた結果、自分自身がファントムに所属することになった。この時、浩輝がゲファレナーだった事を知り、浩輝を崇拝したが、彼の『命令』に従い、浩輝とは『友人』として付き合う事になった。また、自分を助けてくれた百合花に恋心を抱いた。
やかて『ウィルシオン四号機・ハルファス』のパイロットとして『セラフィオン零型・ウリエル』を操る百合花と互角の勝負を繰り広げ、敵が彼女であることを知ったときは、好敵手として、さらに彼女に対する感情が高まった。
しかし、恋愛よりも信仰を優先するという考えであり『恋愛対象』である百合花と『信仰対象』である浩輝ならば浩輝の方に味方をする。奏太の失態により自分達の正体が百合花に発覚したときは彼女を脅して、浩輝を守ろうとした。
パイロットとしての腕は浩輝や奏太よりも上である。
背は中学生である浩輝や百合花よりも低いが、胸は大きく、リードからは『ロリ巨乳』と称される。性格はやや天然。世間からの呼び名は『ガルーダ』
キャラコンセプトは『戦闘狂のクレイジーサイコレズ』
日元奏太(1)
世界的大企業『日元電機』の御曹司で、常空中学校に通う中学一年生。勉強も運動も出来ず、顔は良いとは言えず、背が低い上に太っている。友達はおらず、人の事を簡単に信用しては度々酷い目にあい、浩輝には都合のいいように扱われる事が多い。
その正体は、日元電機社長の日元奏助とリードの遺伝子を組み合わせて作られた『最高のウィルシオンパイロット』である。彼のスペックは意図して作られたものであり、結果として浩輝や彼海とは比にならない量のIVを保有している。薬によって 中学一年生程度の姿まで無理矢理成長させられた。これによって彼の寿命は大幅に減ったが、地球人の十倍の寿命を持つと言われるヴァルハラ星人であるリードの遺伝子を受け継いでいるため、残りの寿命は百年ほどである。
何一つ取り柄が無かった彼にとって、 唯一の取り柄が『ウィルシオンに乗れること』だと知った彼は迷いながらも『ウィルシオン三号機・ザガン』のパイロットとなった。しかし、今もまだ自分が何をするべきかを迷っており、自分のアイデンティティに悩んでいる。
自分が生まれた経緯を知った後も、父、奏助が自分の命を弄んだ事を承知の上で、彼と共に生きていこうと考えていた。しかし、奏助がのうのうと生きていく事を気に入らなかった浩輝にそそのかされ、奏太は自分自身の手で父を殺した。そして、リードが作っていた奏助のクローンの息子として生きていく事を決めた。世間からの呼び名は『ベヒモス』
キャラコンセプトは『転生しないなろう主人公』
リード(地球換算で約270歳)
ある時は『コンビニ店員、福士玲』、またある時は『ファントム副指令、高橋翠』、またある時は『福音軍の影の実力者、ミハエル=クリストファー=ボールドウィン』、またある時は『福音軍、緑井さくら少尉』。しかしてその実体は、惑星・ヴァルハラからやって来た悪の宇宙人、リードである。
幼少期は不遇な暮らしをしていたという事が言及されているが、詳しい事は不明。詮索しようとした浩輝は腹を踏まれ、彼にトラウマを刻み込んだ。ケーニヒとは何らかの因縁がある模様。
普段はニコニコと笑っている穏やかな人物であり、顔を見ても何を考えているかが分からない。
惑星・ヴァルハラの殲滅派の上層部の命令でセントと共に地球に来たが、別に上層部に従う必要はないと考え、地球随一のロボット研究者である霧山隆介に接触し、乗機『シーファ』の技術を提供する。これによって『ウィルシオン』が開発される事となる。この時、ファントムも結成された。
彼女の目的は『楽しむこと』。ファントム幹部としての活動が主だが、福音軍に技術を提供したり、禁忌獣に復讐を誓っていた浩輝にウィルシオンを与えたりと、色々と世界中を引っ掻き回しては楽しんでいる。
キャラコンセプトは『悪の組織の女幹部』
霧山隆介(55)
機械工学の権威で、現在も大学の教授として機械工学を教えている。柔和な人物。ファントムのリーダー。
常空市の某所で、彼を尊敬している元教え子と共にロボットの研究をしている。彼の目的は『最強のロボットを造ること』であり、その為なら手段は選ばない。リードと接触して『ウィルシオン』を開発したが、それでも彼の欲求は満たされない。故に、常に彼の頭の中には様々なアイディアが巡っている。
日元電機社長の日元奏助とは学生時代からの親友であり、日元電機はファントムのスポンサーである。
しかし、奏助が内心で自分を出し抜こうとしている事に気付いたため、奏助のクローンを作るようにリードに依頼し、自分の忠実な僕となるように調教した。奏助死亡後はクローンの奏助を日元電機社長に据え、実質的な日元電機の支配者となった。ちなみに、日元電機が世界トップクラスの技術を誇るのは、霧山が提供した技術によるものである。
キャラコンセプトは『悪の組織のマッドサイエンティスト』
橋本誠治(28)
前田朱里(26)
ファントムの研究者であり、霧山を尊敬している。現在は『福音軍として日元奏太を監視する為に教師をしている』という設定で、常空中学校の教師をしながら、浩輝をサポートしている。しかし、あくまで『霧山の命令でリードの命令を聞いている』という前提で『リードの命令で浩輝のサポートをしている』だけであり、内心では浩輝を嫌っている。