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第10話 廊下へGo!

 はぁ~。なんでだろう。守仁とあんなことがあってから何もやる気が起きない。そうだから俺は何もやる気が起きないから………きょう提出の宿題をやってこなかった。

 

 現在は英語Ⅰの授業中。そして俺は立たされている。なんと今のご時世に廊下でしかもバケツを両手に持たされた状態である。教育委員会に訴えたら絶対に体罰申請もらえるようなことだろう。ただ、最初から廊下に立たされたわけではない。どうして立たされるかというと今から10分前のことである。


 「では、ここの問題を宿題として指されていた者、黒板に答えを書きなさい」


 そう言ったのは英語の男性教師豊国先生だ。年齢は31歳。彼女いない歴未だ更新中だという強者だ。いや、そんな分析はどうでもいい。今問題となっているのは宿題だ。えぇと俺の答えるべき問題はというと。


 問題4

 I() () () baseball two years ago.

 私は2年前よく野球をしました。


 何だこの問題は? 簡単すぎじゃないか。俺はすぐさま問題の答えを書いた。しかし、教室からはざわざわと笑い声がした。へぇっ何かした?


 「おい武内」


 豊国先生が話しかけてきた。なんだろう?


 「お前宿題忘れただろう?」


 「えっ、何でですか?」


 俺は驚いて聞いた。そうすると先生は俺の持っていた教科書を持ち上げ読み上げた。


 「中学校1年英語の基礎。これはなんだ武内? もしかしてこの答えはここの問題の答えじゃないか?」


 「えぇーと」


 俺は何も答えることができなかった。豊国先生は俺の沈黙を答えとして俺に言った。


 「武内。素直に宿題を忘れたと言おうか」


 豊国先生は笑顔なのに目が笑っていない。怖い、怖すぎる。


 「はい、忘れました」


 素直に言った。豊国先生は俺が素直に答えると笑っていなかった顔が急に笑った。にこやかであった。俺は助かったと思った。


 「よろしい。では、黙っていた罰としてしばらく立っていろ。次の問題を指すから答えなさい」


 そう言われて出された問題は。


 問題

 関係代名詞と関係副詞の違いを答えなさい。


 ………。関係詞か。………わからない。whatやwhichやwhoなどだよね。違いが分からない。


 「分かりません」


 素直に答えた。豊国先生を恐る恐る見るとめちゃくちゃ怒っていた。あの温和な豊国先生が怒っていた。俺は直感的に感じた。これはやばい。穴があったらもぐりたい。それが今の気持ちであった。しかも、さっきの笑みはおそらく……あの笑みに騙された。

 その後、言うまでもなく教室に逆鱗が落ち俺は廊下にバケツを持たされて立たされた。

 

今回はめちゃくちゃ茶番です。ちなみに本編中に出てきたものの中でwhatだけは関係副詞であとは関係代名詞です。

 個人的には日本史あたりにしたかったのですがなぜか英語をチョイスしました。

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