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第16話

ヘリオス視点です。


豪奢な金髪を惜しげもなくすくいあげ、無駄な動作など一切感じさない仕草でお茶を飲む従兄であるクロノスを見て私は思わずため息を出してしまう。


クロノスは皇后の三番目の息子であり、亡き長兄の甥っ子と並び次の皇帝として名高い。

皇冠を思わせる豪奢な金髪と、白亜の彫刻かと思わせるほどの白い肌と整った容姿。

その容姿から、その生まれから、その有能さから、誰からも愛され、望めばどんな物も何不自由なく手に入れられる人なんだろうと、幼き頃から一緒に育ってきた私は羨ましくも感じていた。


室内に置かれている鏡にうつる自分の姿が目に入り、自然と眉間に皺がよっていくのを自覚していく。


鏡にうつる栗色の髪に静寂そうな顔をしている自分を見るたびに、嫌悪感をいだき吐き気を感じてくる。

私は自分が嫌いだ。

幼いときから従兄と比べられ、勉学では従兄に何とか追いついていけるものの剣術になれば足元にも及ばない。

周囲にいる大人たちには存在しない者として扱われ、たまに会いに来る母から愛のこもった言葉など聞いたことは無い。

未だに帝都で一番の美女として名を響かせている彼女からすれば、私のような平凡な子など我が子と認識したくないのかも知れない。


ふと、手に持つ、お茶に満たされたカップを覗いていると視界に端で動くものが見え、視線を戻すといつの間にかお茶菓子で頬を膨らませた従兄の姿が目に入り、額に青い筋が浮かび上がっていくことを自覚してく。


この従兄は、私がどれほど心配していたのか自覚しているのだろうか?

妬ましく感じていた時期もあったが、幼いときから一緒に育ってきおり、今は亡き従兄の二人の兄よりも私との方が仲が良く、心からお互いに許しあえる存在なのだ。

そのような大切な存在が襲撃され倒れた、と聞き、私はどれだけ慌てて視察から戻ってきたのか理解しているのだろうか?

大切なことだからもう一度だけ心の中で言っておく。


お前は、私がどれほど心配していたのか解っていないのか?


安堵する心とイラつく心が入り混じり、目の前にいるマヌケナ従兄に一言嫌味を私は口にしていた。


「それにしても珍しいものですね? ネオプレモス侯爵が兄上に土産物とはいえ物をとどけるなんて。

これは襲撃が失敗したからと、別の者が侯爵の名を語って毒を盛った物をとどけたのかも知れませんね?」


お茶菓子を休まず口に運んでいた手が止まり、大きく見開かれた目が私を凝視している。

まさかこの従兄バカは、送り主の名を確認せずに食べていたのか?


最近暑くてダウンしてます。

今日は久しぶりに涼しかったので小説書けました。

暑いと何も文章思い浮かびませんね。(汗)

ストーリーは出来上がっているのに文にできない文才の無さを暑さと共に実感します。

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