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第15話

ちょっと人物設定の説明長いかな?

このサンドリア帝国で帝位継承候補といえば、衆目の見るところふたりのみである。


アガメムノーン3世の現存するただひとりの息子クロノス大公。

そしてただひとりの孫イアペスト大公。

若い叔父と、若すぎる甥。

なにしろイアペストはようやく3歳になったばかりである。

国政に責任をもって携われるようになるまでは、少なくみても10年は先のことなのではないだろうか?

ただイアペストは亡き皇太子の遺児で、長子相続という点においては、最有力候補だった。

加えて、その幼さも、ひとつの皮肉な意味で、帝位継承の長所となっていた。

つまり、3歳の幼児が皇帝についたからには、当然のごとく、実質的な権力は、後見者の手中におさまることは疑いなかったからである。

イアペストの母であるヘスティア大公妃、そして彼女の父親であるネオプレモス侯爵が、一族による国政支配をもくろんでいることは、「宮廷にいるもので、知らないものは、生まれたばかりの赤子だけ」と、言われるほどであった。





怒りを静めてもらおうとお茶に誘ったのだが……


私の視界を遮るように、従者がお茶の用意をするために茶器やらを置き始めている。

従者が邪魔をして、その先に座るヘリオスの姿が確認できないが、さきほど笑ったことで、怒りを顔一杯に表しているだろう。


私は腰をおろしているソファーに、遠慮なく背をあずけ、軽く天井を見上げていた。


設定ではヘリオスはクロノスとは、従兄弟になり、第15代皇帝のひとり息子だった。

ヘリオスが生まれたばかりのときに、第15代皇帝は流行り病に倒れそのままあっけなく病死した。

病で死を目の前にした皇帝は、病床に弟をよびだし、己が死した後のわが子の将来に嘆き、そして保護を頼むのと一緒に、皇帝の座を弟に指名して亡くなったといわれている。

その後弟である、クロノスの父は皇帝の座につき遺言通り、前皇帝の子であり、甥っ子であるヘリオスの後見人の宣言をした。

そして現在は、皆から忘れ去られているが、最後の3人目の帝位継承候補のひとりであった。


入れられたばかりのお茶を口にすれば、ほうじ茶によく似た香りがして、ふと頬がにやけてしまう。

目の前に座るヘリオスは、クロノスの父帝によく似ており、栗色の髪と、平凡だが繊弱そうな顔をしている。

にやけてしまったのが、いけなかったのだろうか?先ほどまでは、私のことを観察するような視線を送っていたが、今はまた眉間に皺を作り睨んでいた。


お茶を一緒に飲もうと誘ったのはいいけど、地味すぎるというか、花がない顔というか…… 

次にお茶するときは、目の保養になるような人とお茶したいわ。 

……それにしても、このお茶菓子美味いわね。


私は前に垂れてきた髪を手でかきあげ、お茶を口にしながら、本来の目的を忘れ、次はどのお茶菓子を食べようか考えていた。

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