第11話
感想で元ネタの小説知ってる人がいて嬉しかった♪
あ・・でもこれ、二次創作じゃなくてオリジナル目指してるんだった(汗)
『なんどくりかえしても、結果はかわらなかった…』
視線の先で輝く光は、光をみずから放っているにも関わらず、聞こえる声はひどく疲れ苦悩を感じさせる。
『この手で肉を切り裂き、剣を突き刺すこの感覚を、なんど味わえばいいのだろうか?』
誰なのか?光が邪魔をして姿を見ることができないが、光の中にいる人物は私と視線を合わすように顔を向けたように思えた。
『なんど彼の剣に私の胸を貫かせば、彼は満足してくれるのだろうか?』
声の主は泣いているのだろう、苦悩を感じさせる声がしだいに震え搾り出すような声音にかわっている。
『わたしは……オレはただ一緒に同じ道を歩みたかっただけなのに…!なぜそれが叶えられないのだ!!!!』
私は大きく息を吸った。声の主が誰だか想像できたからだ。
声の主が言っている内容はゲーム本編の最後の部分だろう、それも最初に用意されている本編ルートの最後の部分だ。
『なぜ!なぜなんだ!!なぜ、叶えられないんだ!??』
感情的に声を荒げ一人で泣き叫ぶ様子は、私が知っているキャラとは違い、まるで変えられない結果に傷つき脅えた幼子のように小さく儚げだった。
「貴方は変えたいの?」
自分が思ったよりも優しい口調で、少し驚きを感じながらも私は語りかけていた。
私の声に反応するように光がユラリと軽く揺れた。
そして私は意識が浮上していく感覚を感じる。
これは夢がもうすぐ終わることを知らせる感覚だと、経験から理解していた。ただ目覚める前に言わなくてはと思い、急ぎ叫んでいた。
「願いを叶えるには貴方は傷つき、大切なものを失う可能性があるわ!!それでも貴方は変えたいと言えるの!?」
「クロノス!!!」
声を発するとともに、跳ね起きるように目が覚めれば、クロノスとして使用している寝室の装飾品が目にはいり、息が荒くなっているのを自覚した。
暖かいが換気のよくない空気が、一呼吸するたびに肺に入ってくるのに不快感を感じる。
勢いよく上半身を起こした体勢で、荒くなった息と動転する気持ちを落ち着かせようと目を閉じ、先ほど見た夢を思い出していた。
没ネタです。下品です。
主人公の本音ただ漏れです。
私は問いかけるように叫び、一息つくと今度は光に向かって怒鳴っていた。
「その前に私に説明や報酬の話も無しに、この世界に呼んで放置するなんて酷すぎじゃない!!しかも貴方の体に私の精神を押し込むなんて、何て拷問なのよ!!」
光の根源、クロノスはこの声を聞くと呆気にとられ沈黙した。
「もう、この拷問には耐えられないわ!!今すぐに私に一部先払いで慰謝料を支払いなさい!!」
クロノスは支払えないと話をすると、私は目をギラつかせながら一歩また一歩クロノスに近づいていた。
目をギラギラと輝かせる私に何か危険を感じたのか?一歩前進するたびにクロノスは一歩後退をする。
「…逃げるんじゃないわよ!!先払いとして少しは味見をさせなさい!!」
我慢できなくなった私の一言が切っ掛けにクロノスは全速力で逃げ出し、私は雌豹のごとく彼の後を追い駆けた。
「おほほほ、怖がらなくてもお姉さんが優しくしてあげるわ。大丈夫よ!伊達に大人として長く生きて得た知識は貴方よりは豊富にあるはずよ!!だから逃げるのは諦めなさい!!」
「クロノス!!!」と名前を叫ぼうとした瞬間、意識が一気に浮上していく。
浮上していく意識の中で「後もう少しだったのに!!」と悔しがり半ば楽しんでいた私がいたのは、きっと気のせいだろう。




