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裏切り者の目

作者: 神谷嶺心
掲載日:2025/09/19

僕の目は裏切り者だ。

開いているとき、世界を見せてくれる。

閉じると、すべてを隠してしまう。


見たくないものを見せる。

見たいものを隠す。

僕の目は、毎日僕を裏切る。


色、形、顔、動き——すべてが本物に見える。

でも目を閉じた瞬間、すべてが消える。

まるで世界が、目の許可なしには存在できないかのように。

眠るとき、彼らは恥ずかしがっているのだろうか?


目は傲慢な門のようだ。

勝手に開き、勝手に閉じる。

閉じたとき、どこにも連れて行ってくれない。

ただ暗闇に投げ込む——予告も地図も言い訳もなしに。

僕が頼んでもいないのに、なぜ勝手に開く?


なぜ閉じたままでは見えないのか?

なぜ暗闇だけが内省の反映なのか?

宇宙は僕の網膜を前にして、恥ずかしがっているのか?

それとも、僕の目は静かな陰謀の共犯者なのか——

見えないものから僕を遠ざけるための。


なぜ瞬きを続ける?

僕は自分の体を制御できないのか?

なぜ僕の意志に従って見る?

僕が見ているものを、見てほしくないのに。

彼らは僕と一緒に世界を見ているけど、

どうやって命令すればいいのか、マニュアルはもらっていない。


なぜ開いたままだと痛む?

なぜ閉じたままで歩くのを助けてくれない?

道が見えていても、僕はつまずく。

見えなくても、同じことが起きる。

もし犯人がいるなら、それはこの裏切り者たちしかいない。

僕に付き添っている彼らしか。


本当の視界は、光の中にはないのかもしれない。

大切なものは、目が沈黙したときにだけ現れるのかもしれない。

それでも、彼らは僕を裏切り続ける。

世界を見せてくれるけど、大切なものは隠してしまう。


僕は開けて、閉じてを繰り返す。

信じて、疑ってを繰り返す。

見て、見えなくなってを繰り返す。

結局——

僕の目は裏切り者だ。

そして僕は、彼らが見せる幻想の共犯者だ。

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