第3話
そう俺の今日の目的はNo.の会議に出席すること。No.はCRASH部隊の中でも上位10人のことを指すチームでMERS最大の戦力として名前が挙がるほどだ。No.自体は時間にルーズなチームなはずだか。
「すいません遅れました。柴田幾世です。」
俺が自分の名前を呼びながら入っていくがNo.1とNo.8以外の全員が揃っていた。前回からこの2人は居ないのでまぁ何かの任務に出かけているのだろう。俺が来たことを確認してこの会議のリーダーの統率官がお決まりの挨拶をしようとしたのだが。
「では皆さん揃ったので今から……」
「おいちょっと待った統率官。こんな遅刻野郎を見逃していて会議が始められるのか。」
まずこの会議に時間を設定していたことはないはずだが。No.10斎藤一が立って俺に指をさし言い放った。斎藤一はいかにも真面目な青年で時間にめちゃくちゃ厳しい。こんな強い言葉を言うが実際には優しい人なはずなのだが。
「そうたぜな斎藤、お前みたいな奴は黙って訓練場の掃除でもしていてたらどうだ。」
No.6の沖田凛太郎も続けざまに答えた。そして俺の胸ぐらを掴み、
「ましてやお前みたいな奴がNo.4だと、何で俺がNo.6何だよ。」
沖田凛太郎、No.のなかでも1番凶暴で彼と組んで任務をこなす人は少なく基本個人で全ての任務をこなしてきている。何時ぞやの武士の格好に180くらいの背、刀のようなものを二本帯刀している。。
「沖田さんそれ以上は田中心太が許しません。円滑な会議を進めるためにも早く席に着いてください。」
田中心太160cmほどの身長にクッキリとした丸眼鏡にふっくらとした体格の優しい顔をした男性だ。俺のために割って入ってくれたが、次の瞬間には心太は吹っ飛ばされていた。
「俺はお前と勝負させてもらうぞ柴田幾世。」
「ちょっと待ってください。統率官的にはこれ以上は……」
「ちょっと黙っていてくれないか、こんな奴がいるのに会議ができるもんか。」
「待ってくれよ。沖田さん柴田とは俺が戦わせてくれ。」
俺達は訓練場に場所を移し俺と心太の2人相手は斎藤と沖田で勝負することになった。
「柴田くん気をつけてください彼の攻撃は2つの武器を使って戦います。斎藤くんはカ……ぐふぅ」
「うっせんだよトコロテン。」
田中心太は沖田によって訓練場の壁にまでふっ飛ばされていた。そのまま沖田は刀を俺に向けて引き抜いてきた。俺は上体を下げ刀を回避した。だがその時に地面に膝をつけてしまった。それを見て斎藤が突っ込んでくる。次の沖田の攻撃を回避しつつ、斎藤の出した拳に合わせて、拳を出した。次の瞬間、俺は訓練場の壁にまでふっ飛ばされた。
「柴田君気をつけて。彼の能力は反撃手だ。」
「うるせぇトコロテン。オレとの戦いに集中しろや。」
また沖田にふっ飛ばされている。不憫なやつだな田中って。またも斎藤は突っ込んできた一撃を躱して、合わせようとしたが斎藤も合わせてきて、またも壁に突き飛ばされた。
「統率官の視点からはこのまま行けば斎藤さんが勝つと思うのですが、秋田さんはどう思いますか。」
俺たちの聞こえない声で他の人達は話し合っていた。
「敦君は斉藤くん推しなんだ〜私的には幾世くんかな。斉藤くんの能力はピーキーすぎるよ。だってずっと攻撃し続けないといけないんでしょ、反撃手と言っても限界はくるよ。たぶん幾世くんは絶対に何か考えているはず。」
「こういう時に敦呼びはやめて下さい。柴田君は戦闘経験が極端に少ない、野生の勘というか、何か確信を持って動いてそうですが、彼の能力は未だ不明ですよ。」
「でも幾世くんは老兵ぽいじゃん。もしかしたら……ね」