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2016/7/28(木)~平日のカフェタイムとユリア~

【登場人物】


うみ…本作のヒロイン


ユリア…露出全振りのメイドさん


ゴルゴ…ユリアさんのお客さん


山中義昭…最古参で最年長(そして筆者のモデル)



~平日のカフェタイムとユリア~



うみさんのSNSを見ていて気付いた事がある。

基本的に金土出勤となっており、他の日にはいないという点である。


これはシフト勤務で休みが不定期な私にとって著しく不利と言わざるを得ない。


しかし、逆転の発想で会う機会が他の人に比べて少ないという事は

1回に使用できる金額は他の人よりも多い可能性が高い。


そこに勝機を見出す、我ながら常識の域を出ない凡庸な発想である。



そして残念な事に今週はうみさんに会えなさそう。



そこで場に慣れておくという観点から、平日の仕事終わりにアルブムに向かう。

※この日は深夜では無く22時までのカフェタイム



チロリロチロリロ~♪



聞き慣れてきたエレベーターから出てお店に入る時になる音。



「いらっしゃいませー」


声はでかいが元気はなさそうな初めて聞いた声。


そこには露出に全振りしたような女性がいた。

”慈母”ユリアである。


「奥の席にどうぞ」


言われるがままに案内された席へ歩く。


周りを見渡すと平日の夜なので女の子はユリアさんだけで

お客さんも眼鏡をかけた真面目そうな方が一人。


「はじめまして、山中です」


「はじめまして、ゴルゴです」


軽く挨拶をし、ゴルゴさんの隣に着席。



仕事の話をしていた途中らしく、ゴルゴさんは営業職との事。

職業柄もあってか、話は面白く人を引き付ける部分があった。


また秋葉原の住民である為、アニメも詳しく某アイドルアニメの

キャラの真似をやり始める。


「ぴっこぴこぴー!」


…俺も負けるわけにはいかない!


「ぴっこぴこぴー!」


初めて知ったが私は周りのペースや環境に適応できるタイプの様だ。



「ゴルゴさんはなぜアルブムに?」


「先週失恋した時、キャッチしてユリアさんについて行って

 慰めてもらったのがきっかけです」


とてもステキでピュアなきっかけだ。

トイレを借りにきて、女の子の名前も忘れた私とは大違いだ。


「山中さんはなぜアルブムに?」


ユリアさんから、先ほどの私と同じ質問が飛んでくる。


「トイレを借りに来たのがきっかけでした」


「え、その義理だけで来てるわけでは無いですよね?」


くそ、誤魔化しきれない!!


「実はうみさんとお話してみたいんですが

 なかなか機会が無くて…」


すると、ユリアさんが急に反応する。


「まって、うみが好きなの!?

 彼女とは小学校からの友達なんだけどwww」


え??これはどういう状況?


悪い頭をフル回転させていきついた結論。


【うみさんとユリアさんは10年来の友達】

※まんまやんとか言わないで


「す、好きとかではないです

 どちらかと言うと応援してる感じです」


絶対譲れないボーダーラインがここにある。



「うみ、お客さんが2人くらいいるからキャッチにはあまり出てないかも

 会いたかったら出勤の時にきて、うみさんいますか?ってきいてみれば?」



ふむ、とても為になる情報だ。

次に来たときは絶対にその作戦を使おう。


ユリアさんから金言を授かった私がそこに居座る理由は無かった。


何より私が帰れば、ゴルゴさんがユリアさんと二人きりになれるからだ。



「常磐線の終電が近いので、お会計お願いします」


「さすがに終電早すぎでしょwww」


冗談交じりに、二人に盛大に突っ込まれる。


時刻は9時過ぎ。

いくら何でも無理があったようだ。


「ありがとうございましたー」


お二人とSNSを好感した後、会計を終え退店。



メイドカフェでの戦いとうみさんの会い方。

両手剣を装備した俺に隙はない。


そして次回、初めてうみさんとお話しする機会が訪れる。

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