2017/3/25(土)~自称軍師、ハメられる~
うみ…本作のヒロイン
木村拓夢…ぽっちゃり体系で最古参の一人
平野明哉…ウィッグを被った最古参の一人
山中義昭…最古参で最年長(そして筆者のモデル)
~自称軍師、ハメられる~
季節は進み、夜でも厚手のコートが不要になってきた3月下旬。
場所はいつもの秋葉原。
今日は仕事が休みで朝からパチンコを打ちに来ていたが、お昼過ぎには負けを悟り撤退。
駅前のまぜそば屋でお昼を食べた後、喫茶店でアイスコーヒーを飲み一服。
次は漫画喫茶で読みかけの本を読もうと中央通りを歩いていると、見慣れた緑のウィッグが反対側の歩道にいた。
彼の前には金髪のメイドさんが立っていて、時折頷いている。
声は聞こえないが、通称ゴキブリと言われる行為をしていたのであろう。
近寄ってゴキブリ仲間になるのは嫌なので、そそくさと漫画喫茶へ入り受付を済ます。
本編とは関係ないが、筆者は意外と漫画喫茶好きで今でも暇なときにフラっと立ち寄ったりしている。
なんといっても漫画がたくさんあり、ドリンクバーで飲み物飲み放題。
ジャンクなカップ焼きそばなんかをすすりながら、漫画を読む廃退的な行為を嗜む人種の発生は文明の進歩の影の部分であろう。
結局、ゴロゴロしながら6時間くらい歴史ものの本を読んでいた。
気づけば20時過ぎ。
漫画喫茶を出て某洋食店に向かう途中、クリスマスに付いてくれたゆいさんが外販で立っていた。
無視をするのは気が引けるが、かといって話しかけてゴキブリ呼ばわりされるのも嫌だ。
それと無く会釈をしたら、ゆいさんから
「お久しぶりです。
今日は推しの方に会いに来たんですか?」
と問いかけられる。
「はい、22時くらいになったらアルブム行く予定です。
そういえばお昼に平野が中央通りウロウロしてましたけど、お店来ました?」
質問に質問を返すのはモテない男の特徴であるが、好奇心から聞かずにはいられなかった。
なにせ、ゆいさんを妹と豪語していたのだから。
すると一瞬間をおいて
「外では話しかけてくれるんですが、お店にはあまり来られないですね。」
と答えるゆいさん。
その一瞬の間は、感情を押し殺して客観的事実を述べる準備をしていたのだろうと推測。
「また、平野誘っていきますね!」
若しくは守れない約束はしない男、山中。
平野の面白い情報集のたm、、、では無く、ゆいさんのために来店する事を約束してその場から立ち去る。
金払ってもないのに、こんなに若くてかわいい子としゃべるのは正直気が引ける。
その後は特に変わったこともなく、夜の秋葉原の空気に酔いながら洋食店へ入店。
3種盛りセットを食してメイド通りや駅前を散策。
22時過ぎにアルブムに到着する。
「やまなかーここすわってー」
うみさんから案内されたのは、奥側から2番目の席。
恐らく左右に。。。
最終回を迎えている今期のアニメや、来期の話題作の話をしていると0時前後に平野と木村が来店。
案の定、私の左右に着席する。
その空気の重さというか迂闊に触れられない感じは、東大寺南大門の金剛力士像の様であった。
『き、気まずい。。。』
と思っていても、言葉や表情に出さないのが大人の証。
平野がダンスの話をノリノリでしてて、木村の表情が曇ってくると木村に声を掛けて話をする。
逆に木村とうみさんが話していると、平野は違う卓に行って常連の人と話をしている。
正直、この頃に何を会話していたか記憶に残っていない。
金を払って苦労を取り、うみさんの好感度を上げる。
そんなギャルゲー(やったことないけど)みたいなことを必死になっておこなっていた。
そしてあっさり迎える閉店時間。
もう少し私とうみさんで共通の趣味の話をしたかったと思うのは、自然な事だろう。
先に帰った木村を見送り、平野と一緒にエレベーターに乗る。
平野はなぜかウキウキしている様子。
触らぬ神に祟りなし。
なにも触れない様に雑談をして、駅まで向かう。
そして一緒に改札へ向かおうとすると、平野が立ち止まり
「このあと秋葉原で用事あるので僕は残りますねー」
と告げてくる。
一緒に残る義理も無いので、別れを交わして帰りの電車に乗り込む。
そして常磐線で取手あたりまで帰ってきたタイミングでうみさんからDMが届く。
「山中、今日は居酒屋来ないの?」
その文面を見た瞬間、頭の中を?が30個くらい浮かび
「え?特に誘われてなかったので帰ってますが。。。」
と返信すると、間髪開けずに
「平野に言っておいたんだけど」
と返信が来る。
「え、誘われてないですね。」
すかさず事実を記載して送ると、また間髪開けずに
「平野、わざと誘わなかったんだな…策士」
とうみさんから返答が来た。
『おのれ平野、、、謀ったな!!!』
内心、激おこぷんぷん丸であったが、人に謀略を仕掛けている私が大声でアピールできるものではない。
「平野にやられましたwww
次からは直接誘ってくれると嬉しいです!」
と返信し、まんまと嵌められた一日が終わる。




