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2016/11/25(金)~木村の考え~(前半)

【登場人物】


うみ…本作のヒロイン


木村拓夢…ぽっちゃり体系で最古参の一人


平野明哉…ウィッグを被った最古参の一人


山中義昭…最古参で最年長(そして筆者のモデル)



~木村の考え~


平野から生誕イベントの話を聞き、安請け合いで木村との調整役を引き受けてしまった翌週。


平日の夜などにSNSのDM機能で木村と調整してもよかったのだが、木村は繊細で気難しい性格である事を理解していた私は直接顔を付き合わせた状態での対応を選択。


週末のアルブムで話をすべく脳内シミュレーションを行っていた。


上から行くのは絶対にNG、平野の名前を前面に出すのもNG。


あくまでうみさんに楽しんでもらう事を前提に会話を進める、これが最適であるはずだ。


あとはどのタイミングで木村と会話するか…


サプライズのものもあるので、うみさんの前では会話できない。


とんだ貧乏くじを引いてしまったな…と後悔する。



そして迎えた週末、私にしては珍しく3週連続でアルブムに通う。


22時過ぎに入店すると木村とうみさんが会話していた。


いつもの様にうみさんに案内され、木村の隣に座る。


木村に軽く挨拶をして会話に混ざる。


どうやらボカロの話をしているようだ。


木村もうみさんもボカロが好きで、話は盛り上がっている様子。


片や私はまったくボカロがわからず、話に入れない。


仕方ないので平野にSNSで連絡して、今日来るか確認。


「室町カフェ行ってから行くよー」


『…人に面倒ごと押し付けて守護大名のところ言ってんじゃねーよ!』


内心、そう思いつつうみさんと木村の会話に入れそうなタイミングを探る。



暫く頷きながら話を聞いていると、アニメの話に移行してくる。


これは…怪異を扱ったあの名作だ!


秋葉原という土地柄、名作アニメはある程度共通認識である。


うみさん、木村とアニメ談議に花を咲かす。


「●●のキャラデザいいよねー」


「あのシーン、感動した」


そんな会話をしているとエレベーターが開き、平野が登場。


『となり木村だから席は遠くになるのかな?』



予想に反してうみさんに案内された平野は私の隣に着席する。


平野、私、木村の順に並びで着席。


この並びは3人が揃う時の1パターンとなった。


※もう1パターンは木村が遠くに座るもの


間に挟まれた私はたまったものでは無い。



ただ、この時期はブレーンストーミングや会議で司会進行をやってきた私には、まだ対応可能なものであった。


上手く会話を二人に散らしながら場を盛り上げる。


これ、私に時給発生してもいいレベルでは?と今でも思う。


もちろん、一番苦労したのは二人の知ってる話題を出して会話を成立させてうみさんだが。



意外(順当?)なのがみんな思う所があるのか、誰一人生誕イベントの事には触れない。


『ま、ここで話するメリットはあまりないな』


私もその話をスルーして会話を進める。



しかし、木村と平野の亀裂はより深いものになっていた。


平野は頑張って木村へ話を振るがそっぽ向いてスルー気味の回答。


平野は平野で木村を煽るような発言を行い、お互い顔を見て会話する事は皆無であった。



朝5時の閉店までこの状況で話していた私の疲労度は計り知れないものであった。


そしてこの先は…


『さて、私の仕事をするか…』


うみさんが会計している最中に先に帰ろうとしていた木村に声を掛ける。


「木村さん、一緒にかえりませんか?」


「いいですよ」


あっさり了承してくれる。



「気を付けて帰ってー!」


お見送りしてくれるうみさんを横目に木村、平野とエレベーターに乗る。


この時間も無駄にせず、平野と木村を引きはがす策略を巡らせる。


「平野さんは秋葉原駅ですか?」


「駅だよー」


平野は秋葉原駅から電車で帰宅。


「木村さんは?」


「上野まで歩きで、上野から京浜東北線です」


よし、木村とは上野まで歩きながら話しよう。



アルブムの下で平野と別れ、木村と共に上野へ歩き出す。



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