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2016/10/22(土)~イケボと大富豪~(後半)

【登場人物】


うみ…本作のヒロイン


ユリア…露出全振りが特徴のメイドさん


木村拓夢…ぽっちゃり体系で最古参の一人


平野明哉…ウィッグを被った最古参の一人


大東山偉紀…イケボ大学生


山中義昭…最古参で最年長(そして筆者のモデル)



~イケボと大富豪~


一頻りあいさつし終わったタイミングでうみさんが核心を突いた質問をしてくる。


「山中、今日は車で来てくれたの?」


うみさんは私が茨城から来ている事を知っており、必然的に終電後に来る=車かタクシーとなる。


「うみさんに会いたくて遅番終わりで車飛ばしてきました!」


「山中、ありがとう。。。」


こういう臭いセリフを平然と言えるのはラブコメや異世界転生ハーレム物のアニメを視聴した賜物。


自分でもキモいとも思いつつも自然と言えた事と、うみさんが少し照れている事に気づき余韻に浸る。


そして何気なく隣を見てみたら木村と平野が息をしていない顔をしていた。


『あ、この二人うみさんの事が異性として好きなんだな』


そう気づくのに十分な視覚情報であったが、このタイミングではうみさんに異性としての感情を持ち合わせておらず二人を応援したい気持ちが芽生えた。



そんな空気を察してなのか何なのか、露出だけが取り柄のユリアがカットイン。


「トランプ持ってきたからみんなでなんかしない?」


今では大人の事情でメイドさんと一緒にゲームできないお店も多いけど当時はまだ緩く、カードゲームや黒〇〇危機一髪などをしていた。


「この人数だと神経衰弱か大富豪か・・・どっちにする?」


木村がゲームを提案。


「私大富豪知らない」


うみさんが木村の意見を台無しにする発言。


すかさず私が場の空気を保つため提案。


「じゃあ、私が遊びながら教えるので一緒にやりかせんか?」


「じゃあ山中、教えて」


『あ、これ木村また顔死んじゃわないかな…』


などと思いながら、うみさんの教育係件プレイヤーとして参戦決定。



大富豪は地域色が強いゲームで、まずはルールを確認する。


「8切り、イレブンバック、革命ありで大丈夫?」


大東山がルールを確認。


「あれ?イレブンバックって11で強さが逆になるやつだっけ?」


ユリアが詳細を確認。


彩の国では大富豪はあまり普及してなかったのか、世代の差か。


「そうだよー」


平野がうみさんと早く遊びたそうに適当な答え方をする。



ルール確認が終わり、ユリアがカードを配る。


私とうみさんにいいカードを回せよ・・・と念を送る。



私に配られたカードを確認し、うみさんのカードを確認。


『あ、これ勝てたな』


勝ちを確信してプレイ開始。


本業で知将山中と言われた男の本領を発揮。


前評判を覆し、うみさんが1位、私が2位で上がる快挙。



その後も革命や波乱もありながらも半分は私かうみさんで1位を獲得。



しかし私はミスも犯した。


勝った時に負けた人からいいカードを貰って悪いカードを渡すわけだが、渡すカードを上向きに渡してしまう事が数回あり大東山から


「山中さん、カード下向きで渡してください」


と言われてしまった。



酔っていたわけでは無いが、眠気と集中力の低下からミスを犯してしまったようだ。



ゲーム自体は盛り上がり、気づけば5時となっていた。


お店着いたのが2時過ぎだった事もあり、今日はめちゃくちゃ早かった。



会計を済ませ、さぁ帰るぞというタイミングでうみさんが


「車、気を付けてね」


と声を掛けてくれる。


なんと…聖母様の様な優しさ。


実際に聖母様が優しいかは知らない。


素直に答えるのが恥ずかしく、


「居眠り運転して交通事故起こしたら新聞に載ってしまいますね」


冗談半分で不謹慎な発言をしてみる。


するとうみさんが間髪を開けず


「山中死んだら嫌だから、気を付けて帰って!!」


と割と本気で怒られる。


少なくともうみさんが私に対して悪くない感情を持ってくれている事に気づきとても幸せな気持ちになった事を覚えている。


あと当時は全然意識の中に無かったけど、今思うと木村と平野の顔は死んでいたと思う。



そしてグダグダしながらもみんなで一緒にエレベーターを降り、出口で別れる。


木村、平野はうみさんがいるときに来れば会えると思うけど、初めて会った大東山にまた会えるのだろうか。


結論から言えば7年経った先々週も会ったわけだが。



帰りの常磐道の運転はトイレとの戦いであった。


特にコーヒーを飲みまくった影響からか、30分に1回はSAに駆け込む事態に。。。


逆にトイレの影響で眠気が一切来なかったのは不幸中の幸い…なのかな?


これからはコーヒーを飲まない、初めての車アルブムは大きな戦訓を教えてくれた。


大変な思いをしながらも無事家へ到着し、充実した想いの中でねおちする。



この頃までは楽しく会話したり飲んだりしていたが、少しずつ暗雲が立ち込めて来ていたのを認識していた。


次回以降、小説のタイトルにある本作品の趣旨、後世に伝えていきたい展開へと移行していく。

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