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2016/8/13(土)~メイド(コンセプト)カフェの遊び方(後半)~

【登場人物】


うみ…本作のヒロイン


木村拓夢…ぽっちゃり体系で最古参の一人


平野明哉…ウィッグを被った最古参の一人


山中義昭…最古参で最年長(そして筆者のモデル)



~メイド(コンセプト)カフェの遊び方(後半)~



私の通い始めた当初からコンカフェには嬢が男性客(特に常連)を束縛する謎の風潮がある。


どこのお店の誰に会いに行くかなんて客の自由であるはずなのに、男性側が好意を寄せているのをいい事に行動の制限が加えられる。


『は?なんで他の女のところ行ってるの?』


奥さんや彼女に言われるのであれば理解できるし、反省をすることも出来るが

客の希望や要望、将来に一切責任を負わない嬢に言われても…と正直思う。


結局、他の水商売の例に漏れずメイドカフェも惚れた男が負ける世界なのである。




話は戻って深夜のアルブム。


「実はこういう仕事をしてまして…機会があればよろしくお願いします。」


木村から名刺を手渡される。


記載されている会社名と配属部署で推測がついたが、木村は少し特殊なお仕事をされていた。


しかも私の会社と業務をする可能性もあったので、紳士の嗜みとして名刺を交換する。


「私がもう少し昇進したら、木村さんの会社にお願いするかもしれませんね。」


「そうなればすぐ電話ください!」


その後も守秘義務に反しないレベルでのお仕事話に花が咲く。



「二人とも楽しそうだね。」


まずい、男二人で仕事の話に盛り上がっていたらうみさんを完全に放置していた。

フッと目をやると少しつまらなさそうにしているうみさん。


『危うくここに来る目的を見失う所であった』



この話題にうみさんを混ぜるのは少し合わない気がしたので、少し気になっていた

秋葉原のメイドカフェについて話を振ってみる。


「そういえば平野さんが他のコンカフェ行ってるみたいなんですが、お二人は他のお店行った事ありますか?」


「私は一回だけユリアと違う店に遊びに行った事あったなー」


ほう、うみさんは他のコンカフェを御存じの様子。


「僕は2、3店舗ですかね…でもアルブム以外は通っては無いです」


木村、割と予想通りの回答。


「私はここしか知らないんです。。。」


「え?そうなの?めちゃくちゃ行ってるイメージあるわ」


私のピュアアピールはうみさんには通用しなかった。

でも、他のお店に行った事無いのは本当よ…



その後も三人でSNSを駆使して女の子が可愛いコンカフェを探す。


『うみさんよりかわいい子なんて、存在しないですけどね』


自然と心の中で湧いたフレーズ。

しかし口に出すとすべてが崩れそうなので押しとどめる。



そうこうしていると、見慣れた金髪…?あれ・・・?

緑っぽい髪色の平野が入店。


『髪染めたのかな?』


蟻サイズ位の興味で、少しソナーを打ってみる。


「髪色カッコいいですね。」


「ありがとうございます、今日はダンスの撮影があるので…」


失敗した。

ダンスの話が始まるとお通夜モード炸裂してしまう。



「平野、飲み物ください」


危機を察知したのか、うみさんが平野に飲み物をおねだり。


「今日は前の店で結構使っちゃたから、5000円のでいい?」


「ありがとう」


前の店でそんなに使ったんだ~と思いながら、平野に聞いてみる


「平野さんはビラ配りしている他の店の子ともよく話してますが

 結構コンカフェはいかれるんですか?」


「通ってるのは5店舗くらいかな?

 行った事無い店も多いけど、ビラ配りしているメイドさんとは仲いいよ」


平野はコンカフェが大好きなようだ。

それに平野とビラ配りしている女の子が話している姿もよく見かけるので

秋葉原でも顔が広いほうなのだろうと自己解決。



うみさんの機転でダンスの話は回避できたが、私の質問の繋がりで平野が今日行っていたコンカフェの話題へ。


「室町時代をコンセプトにしているコンカフェで」


男の取り合いを発端とした応仁の乱が起きそうやな。


「今日は仲のいい女の子のイベントだったんです」


なるほど、コンカフェにはイベントというものがあるのか。


山中総研の参謀に戦い方は教わったが、実際の現場にはそこにしかない

重要な要素が隠れているもの。


「それで、どんなイベントだったんですか?」


興味は手のひらサイズ位まで大きくなっていた。


その後はイベントの内容やお客さんの層。

どんなボトルが空いて、どんな特典があったか。


事細かに説明をしてくれた。


私もそうだが、秋葉原のオタクは自身の興味ある話になるとやたら饒舌になるようだ。



そうこうしていると早くも3時過ぎ…


「飲み物もらっていいですか?」


聞き慣れてきたうみさんの言葉。


「Sゴールドで」


即答する私。


「え?本当にいいんですか?ありがとうございます!」


この謙虚な姿勢…そしてあの美貌…

この子を応援したいと改めて感じる。



その後もコンカフェのイベントや4か月後に迫ったうみさんの誕生日イベント草案などを話し

お別れの5時を迎えてしまう。


『今日も早かったな…』


次があると信じて疑わなかったが、それでも帰り道は寂しいもの。


しかし、常磐線に乗ってすぐ、SNSに通知が届く。

どうやらうみさんからの様だ。


『山中、今日もありがとう。

 気を付けて帰ってね。』


たかだた20文字かもしれないが、これほどうれしく心強いものが存在するだろうか?


これだけで私は生きていける、そんな気がしていた。



そして常磐線に乗って北関東の最寄り駅へ。


今日はお腹が減ったので、最寄り駅に併設されている牛丼でカレーを食べて帰った。

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