序章 -落ちた日-
初投稿になりますので優しくして頂けると喜びます...
当たり前の朝
当たり前の生活
当たり前の日常
そんな日々を淡々と繰り返している
誰もがそんな当たり前を無意識に受け入れ暮らしている。
もちろん俺だってそうだ、いつも通りにスマートフォンのアラームで起こされ美味くも不味くもない朝飯を作り父さんと食べる、そして学校へ行く、今日もこれの繰り返し。
別に嫌だってわけじゃない、何だかんだで楽しい
けれどまぁ、いつからかだろうか見える景色は薄れ、まるで古ぼけた映画を見ているような、自分だけがズレているような、そんな感覚だった。
なぜそう感じるのか分からないけどそんな俺でも何か出来ることがあるんじゃないかと考えてしまう時がある。
...姉の影に取り憑かれているのだろうか、意味も無く焦り何かを探し求めている
酷く曖昧で夢見がちな自分の考えに呆れながらも俺、竜胆 白李は自分がかよう高校へと到着するのである。
授業が終わり放課後。
ホームルームが終わると部活に行く奴、すぐに帰る奴、友達としゃべり始める奴などに分かれる。俺は図書委員だったりするのだが今日は俺の当番では無い
俺が帰り支度をしていると誰かが話しかけてくる。
「よ、白李帰りどっかよらね?」
「悪いがパスだ、ちょっと用事がな」
「用事...?あぁ、そうか今日だったな」
俺に話しかけて来たのは中学からの腐れ縁、イケメンでメガネが似合う蓮城 晴人だ。そしてもう1人
「何忘れてるのよ、もう3年...になるね」
新たに会話に入ってきたのは少し明るめの茶髪を肩まで伸ばした小中高と一緒の幼馴染で同じクラスの神崎未来だ。
「別に忘れてたわけじゃねぇよ」
「晴人、言い訳はダメよ、死刑だよ?」
「罪重くね?」
いつも通りの会話に感謝しつつ話を切り上げる
「悪いなまた今度誘ってくれ、じゃ先に帰る」
「おう、明日にでもまた誘うさ」
「白李!後で私達もいくから!」
2人の気遣いに感謝しつつ学校を出る。
そして俺は家に帰るのではなくとある公園に向かう
その公園は少し高台にありこの街を見渡せる場所にある。
ふと公園の入口に花束が添えられてるのが目に入る。事故で亡くなった人への花束。それを見て思い出す。
当たり前だが俺にも家族がいる、父さんと母さんそれに姉さん。
母さんは俺を産んですぐに亡くなったから記憶なんてないけど優しい人だったらしい
父さんは1人で俺と姉さんを育ててくれていた
そして姉さん
姉さんは俺の中で正義の味方だった。
なんせ泣いてる子供がいれば笑顔で元気づけ、重い荷物で困っている老人がいれば荷物を代わりに持つ、絵に描いたような正義の味方、俺は子供ながらに正義の味方は本当に居るんだと本気で思っていた、それ程の姉がいた。
いたのだ。
この公園前の道路に飛び出した子供を車から庇ったらしい
今思うと最後の最後まで姉さんは姉さんらしいと思った。
あれから3年、俺は姉に誇れる様な俺になれているのだろうかと、そう考える
...答えは出ない、いつもそうだ、けれどここに来ると喪失感に取り憑かれた。
喪失したその何かはいつからか焦りに変わっていった
「...何か、か...」
ただ焦る
答えを持ちえない問を自問自答する
馬鹿らしい、意味の無い行為だ、俺は何度同じ問を繰り返しているのだろうか。
小さくため息を吐き不意に空を見た。
その時、空が光りで満ちた
次の瞬間大きな影が街を覆いつくした
そこで唐突に、突如として竜胆白李の人生は幕を閉じたのだった。
初めましての方は初めまして、そうじゃない人はいたら怖いですね!
どうも迷子です。
初投稿になりますので拙い文章が所狭しとあるでしょうが少しづつ減らしていきますので暖かい目でお願いします!
投稿頻度はまだ決めていませんが最初は週一から週二ほどだと思います、えぇたぶん...